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【13】 2003年 1月3日〜6月27日
     おにぎり、海苔、節分の巻き寿司、クッキー、八ッ橋、浜坂町の魚たちの話


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       常時更新、連続エッセイ

 人生、食べるが勝ち! 

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2003年 1月3日

みなさま、新年あけましておめでとうございます。
今年もぜひ、食いもんダラダラエッセイをよろしくお願い申し上げます。

さてみなさま、「おにぎり」にこだわりはありますか。
いやぁ〜なぜに新年イッパツ目の話題がおにぎりかって、
それはですね、今、私がとってもお腹へってるからでございます。
お正月てなーんか食事の時間がズレたりして、変な時間にお腹へったりしません?
今、夜中なんですけど、グーッて鳴ってますねん、お腹。
そんな時、何が食べたいって聞かれたら「おにぎり!」。
もちろん、ジャンボサイズのプリンパフェとか、
ブランデーの香りとドライフルーツたっぷりの重ぉ〜いパウンドケーキとか、
デッカイとんかつとか味噌煮込みうどんとかでもいいんですけどね、
ほんまにほんまに空腹な時って、
なぜか、おにぎりなんかが“しっくり来る”と思わはりませんか?
そういえば、おにぎり嫌いって人、聞いたことないですやんねえ。
今年のこのコーナー、こんなとこから始めていきたいと思います。
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2003年 1月5日

私の勝手な好みを挙げてみますと、

・具が入っていること
・海苔がパリパリであること

……というのが、まずあります。
で、具はできるだけ端っこまで入っててほしいんです。
なんでかというと、たぶん推測ですけど、
私の生まれ育った土地が“米どころ”でない、からか、
“めっちゃ美味しいお米”を手に入れるルートがなかったからか、
小さい頃から「ああ〜米ってなぁんて美味しいんだろう〜〜!」
と思って生きてきた派、ではなかったんですよね。
最近でこそ、この米はほんまに美味しいなぁ〜とか思うようになったんですけど。

そのせいか、食卓におかずとご飯が並んでたら、
ぜったいにおかずから手を付ける派です。
口の中に何にも味がないまま、ご飯を一番に口に入れるということはありませんねえ。
炊き込みご飯など、味付けされたご飯でない限り。
なのでおにぎりも、最初の一口からちゃんと“おかず”と共に食べられへんかったらイヤやわぁ〜、
と思ってしまうんで、
「具は端っこまで入れといてほしい」わけです。
具が入ってないおにぎりを食べる時は、
やっぱり何か“おかず”を一口食べてからおにぎり、っちゅーことになってしまいます。
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2003年 1月6日

次に「海苔」ですけど、
基本的には、あの青っぽうて薄うてパリパリッとしてるタイプが大好き。
もちろん“その場巻き”に限ります!
いわゆる、コンビニで売ってる、ビニールを引っ張るおにぎりみたいな感じですね。
自分でお弁当を持って出掛ける時でも、
海苔は一枚ずつラップでピッタリ巻いて、ご飯もラップで包んどいて、
食べる時に巻きます。

そやけどね、真っ黒けの“爆弾おにぎり”みたいなんも、
な〜んかたまらんほど美味しいーーーって思う時もあるんですよねー。
私、すごく印象に残ってることがあります。
幼い頃なんですけど、いとこの家へ遊びに行った時、
山を削って作られた広大な運動公園へピクニックに出掛けたんです。
自転車で上り坂をグングンこいで、山の麓からはリュックを担いで徒歩で登って……。
汗だくで公園に到着した時には、もうお腹ペッコペコ!
さっそくシートを広げて、さあ食べるぞぉ〜っと出されたお弁当箱の中には、
真っ黒で巨大な球状のおにぎりがゴロンゴロン!
それをガブッとかぶりついた時の、美味しかったこと!!
忘れられません。

今になって考えたら、そんな巨大ってわけやなかったんですけど、
大きいおにぎりを見慣れてへんかったもんで、ビックリしたんです。
というのも、うちの母は「俵型派」やったんですよね。
たぶん京都では俵型が一番なじみ深いんやないか、と思うんですけど。
母は「かぶりつく」というのがすごく嫌いな人で、
スイカもスティック状にカットして、さらにナイフで一口大に切って食べるし、
ソフトクリームもスプーンがないと食べへんっちゅータイプやったんです。
なので、おにぎりも二口以内で食べきれるような大きさ、
う〜ん、にぎり寿司(ネタ込み)ぐらいかなぁ…以内のサイズと決まってたんですよねー。
そやから、両手で持って食べるようなおにぎりが、
私の目にはよっぽど新鮮に映ったんですね、きっと。
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2003年 1月9日

それにあの、噛みついた時の“パリッ”ではなく“プチ〜”とした食感。
丈夫で力強くさえ感じさせる、まっ黒の海苔ってなんか頼もしいですよね。
そんなタイプやから、すんごーくお腹が減った時に似合うんやないかなぁ。
ということは……そーか、わかったゾ。
私の勝手な結論が今、出ました。おにぎりの海苔のタイプ別採用基準。

※たいした運動をともなわないイベント時のおにぎり、
つまり花見や軽いピクニック、何か講義を受ける時、仕事用などの場合は、
青っぽくて薄くてパリパリの海苔を採用。食べる時に巻く方式。

※かなりの運動を伴う時、または限界近くまで空きっ腹になるだろうことが予想される時、
つまり登山や激しいピクニック(何それ?)、ヒドイ仕事(??)などの場合には、
真っ黒で分厚くて水分を吸うとプチ〜ッと切れる海苔を採用。あらかじめ巻いておく。

というのでいかがでしょうか?
いやまあ、いかがって言われても「勝手にしてんか〜」ってなもんでしょうけど。
それでですね、あの海苔って、
結局のところ何がどう違うん??って思わはりませんか。
私も疑問やったんですけど、こないだテレビでその違いについて放送してましたよね。
次回、そのへんをかいつまんで書いてみようと思います。
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2003年 1月14日

この二種の違いは、まず産地です。
薄くてパリッとしたタイプの海苔は、その多くが有明産なんやそうです。
有明海は日本一、干満の差が大きいと言われているところ。
そこで養殖されている海苔は、1日のうち4〜8時間、
水から出て天日にさらされるんですって。
そんな環境のせいで、あの独特の食感の海苔が育つっていうことですね。
ちなみに有明海には、筑後川を始めとする100もの川が流れ込んでいて、
淡水と海水がバランスよく混ざってるんですね。
そのおかげで、山からのミネラル分とかをたっぷり取り込んだ、
栄養価の高うておいしい海苔になるんやそうです。

一方、漆黒でしっかりタイプの海苔の代表的な産地は、千葉の富津。
こちらはずっと海中で育ち、天日にさらされる機会はないそうです。
江戸前海苔とも呼ばれているそうなんで、関東の方がよく出回ってるのかもしれませんね。
東京ラーメンに海苔が入ってますよね、あの海苔は必ずこっちのタイプです。
なんでかって、水に溶けにくいんですって、この海苔。
有明産の海苔をラーメンに入れたら、すぐにトロけてしまうんですね。
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2003年 1月21日

この、水に溶けやすいか溶けにくいかっていう違いは、
海苔にとって非常に重大な問題であります。
溶けやすい有明産のパリパリ海苔を、炊きたてアツアツご飯のおにぎりに巻いて、
そのままお弁当箱につめて持っていったりしたら、
食べる頃にはすっかりニョゴニョゴになってるワケですな。
つまりパリパリ海苔は、いかにパリパリのまま食べるかが重要なのですね。
パリパリなプライドを傷つけへんよう、いただく方も気を遣てあげる必要があるていうわけです。

一方のしっかりプッチリ海苔は、水にもなかなか溶けない、手強いヤツです。
そやから、アツアツおにぎりに巻いて時間を置いても、
ご飯からもわぁ〜っと立ち上る湯気をキュウーッと吸い取ってしまうんですね。
それだけでなく、水分を吸い取って柔らこうなったら、
おにぎりの形状にピッタリと沿うて変形するんですね。
で、再び縮こまった時には、もうご飯とビシッと一体化してるんです、たいしたヤツ。
そやから、噛むと「プチッ」って弾けて、
まるで“おにぎりの皮膚”を噛みきってしもたみたいに、威勢よく中身が出現するんですよねー。

ま、用途も使い分けが必要ってことでしょうか。
例えば、巻いてすぐ食べる手巻き寿司なら有明産パリパリ海苔を、
ビシッと巻いて後で切り分けるような巻き寿司は、しっかりプッチリの千葉の富津産海苔を、
という具合に。
もちろん、好みもありますけど。

今さら言われんでもそうしてるわい!ってお声が聞こえてきそうですね〜。
みなさんは、おにぎりにどんなこだわりを持ったはりますか?
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2003年 1月23日

巻き寿司といえば、昨日、どっかの店で広告を見かけました。
「節分には巻き寿司の丸かぶり。ご予約受付中」とかいう垂れ幕。
いつからやろねえ、こんな習慣が広まったんは。
友人にも「関西では節分に巻き寿司を丸かぶりするんでしょ?」
って言われたんですけど、
「そうや〜」って即答するのはウーン……ちょっと戸惑うなあ。

というのも、少なくとも京都では、そんなに“昔からの習慣”ではないと思います。
ちょっと調べてみましたら、世間一般に広まったのは、
1977年の節分に行われた大阪のイベントがきっかけやそうですね。
なんでも、大阪海苔問屋協同組合が開催したイベントで、道頓堀で巻き寿司の早食い競争をやったんですて。
それがマスコミの注目を浴び、一気に世間に知られたみたい。
もちろん、もともとは神事か何かで、巻き寿司を食べる習慣があったようです。
それをうまいことイベントにして、バレンタインデーのチョコのごとく、
海苔業界の商売繁盛に繋げはった、ていうわけですね。
なかなかやるなあ〜おヌシ。

なんで首をかしげたかって言うと、
昔の京都では絶対に流行らへんやろう、って思える習慣なんですよね、これって。
ま、簡単に言うと、「丸かぶりなんかお行儀悪い、やめときー」ってな感じ。
今はそんな風潮やないですけどね。
私も面白がって、毎年やってますし。
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2003年 1月31日

前回、コレを書いてからっちゅーもの、すごい気になってしまいまして、
いろいろと検索かけてみたんです。
そしたらまぁゾロゾロ、いろんな情報が出てくる出てくる……。
そやけどねえ、つまるところ「どこのどのような神事が元になってるのか」が不明なんですよね。
私が想像するに、
「コレ!」というような、モデルになった神事がひとつある…というのではなくて、
どっかの神事を元にしたどっかの風習の一部を取り出したり組み合わせたりして、
うまいことアレンジしたーるんちゃうかなあ?
どなたさんか、知ったはったら教えてくれはらへんやろか〜。

あっ!
書いてるシリから今テレビで、
「節分に巻き寿司を丸かぶりするという関西地方の風習」ってテロップが出てるわ!
う〜ん、やっぱり納得イカンな〜。

だいたい風習っていうもんは、最低100年ぐらいは前から続いてる習慣を言うんとちゃいますか?
流行り始めたのが1977年なんやから、まだえーっと……たった26年しか歴史がないんですよね。
これじゃあ「風習」とは言えへんなぁ。

そやけども、例えば26歳前後の人からしてみたら
「生まれた頃からずうーっとやってたで〜」ってことになるんで、
若い人にとっては充分「風習」と言えそうな貫禄があるかも知れへんわねー。
というか、「風習なんやで」って言われたら
「ああ、そうなんか〜」って思わせるだけの年数は経ってるっちゅうことですやろか。
26年ぐらいの年数っていうのが、それだけ微妙な長さなんかも知れませんね。

次回は、いちおう私が調べたことを並べてみたいと思います。
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2003年 2月2日

調査報告します、て予告しときながら他のこと書いて何なんですが、
この「巻き寿司戦線」が比較的短期間で広がりをみせたワケって、
なんとなくわかる気がしますねえ。

流行りの発端になった、例の「道頓堀で巻き寿司の早食い競争」ですけど、
いくらマスコミが取り上げたさかいいうて、
それだけで、関西一円に広まったあげく、風習といえるぐらい根付くほどの
センセーショナル且つ一般ウケするイベントとは思えへんのです。
やっぱりこれは、“巻き寿司”という題材が良かったんでしょうね。

まず、「これは利用できるゾ〜」と大喜びなんは、
当然ながらお寿司業界サンです。
お寿司屋さんはもちろんですし、
販売用のお寿司を作ったはる会社なんかにとっては、もうスバラシイお話しでしょう。
巻き寿司てだいたい、買うて食べる割合が多いんとちゃうやろか。
そやから、ここぞとばかりに「節分限定販売」とかいうふれ込みで商品を売り出したら、
それはもう、売り上げ倍増間違いナシ!でしょう。

中の具も多くて、いろいろ工夫もできます。
ということはつまり、戦略法もバラエティ豊かに広げることが可能ていうことですね。
そやから、中身の具になる食品の製造会社もハリキル。
スタンダードな具である“かんぴょう”なんか、絶対に出荷数爆発(!)やろうし、
鮮魚組合もすごい影響ありそう。

だいたい、それまで「節分といえばイワシ」やったわけです。
しかしながらイワシでは、せいぜい戦略法なんか知れたもんです。
「節分限定イワシ」て言うても、何が?…てなもんやろうし、
風習とか興味ないていう若い人とか、料理しない人なんかやったら、
いくら「節分やからイワシ買わんかい」て宣伝したかて、生のイワシなんか買わへん。

そやけど、巻き寿司やったらどうです?
老若男女、料理好き嫌い問わず、誰にでも受け入れられる食品ですよね。
イワシではイマイチ押しが足りひんて感じてた鮮魚組合(かどうか知らんけど)も、
巻き寿司の具としてやったら、いろんな鮮魚を売り込めるわけです。
こんなオイシイ話、
乗らんわきゃーないわなぁ、まったく。
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2003年 2月8日

ええ〜……すっかりタイミングを逃してしまいました、申し訳ありませえーん!!
節分の当日、ワタクシは結局どうやって過ごしたかといいますと、
「勝手に細巻きパーティー」にしました。
手巻き寿司を“細巻き仕様”にしただけなんですけど。
ほんまは「太巻き」にしてこそ、
“福をたーっぷり巻き込む”ていう意味合いになるわけなんで、
「細巻き」にしたら福もチビットしか巻き込めへんしアカンのですけどね。
そやけどぉ、太巻きやったらすぐお腹いっぱいになるしぃ、いろいろ食べられへんもぉーん。
つまるところ欲張りなだけなんですけど。

それから、何人かに「節分の太巻き寿司まるかじりについて」調査にご協力いただいたんですが、
やっぱりみなさん、同じようなご意見でした。
こうです。

「ある時、どこからか“節分には恵方を向いて巻き寿司をまるかじりするんやって”って
 家族の誰か(たいていお母さん)が聞いてきて、
 へぇ〜そんな風習あったんやなあ〜って思って、それからやってる。」

この「ある時」っていうのは、だいたい1977年のイベントから数年後みたいです。
うんうん、やっぱりそうなんやね。
「どこからか」っていうのは、寿司販売店の宣伝や、スーパーの売り出し、
そしてテレビなどマスコミ関係のようですね。
つまるところ、やっぱり今の大イベント的習慣は、
“風習”ではなく“風潮”って感じなんですね。

そしてたぶん、どこか一部の地域では、
本当にこんなふうな“風習”があった、またはこれに似た習慣があったのでしょう。
で、やっと調査結果に進むわけですけど、
今日は原付で赤信号で止まった直後に車に追突されてねえ、ビックリしたのでこのへんで。
マジなんです。(!)
でも元気♪
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2003年 2月16日

しばらく一心不乱にお仕事にはげんでおりましたら、
二月も後半に突入したやないですか!
節分なんかいつの話やねんって感じですけど、しつこく書きます〜。

太巻き習慣のモトになった風習を探してみたところ、
結局はよくわからへんかったんですが、チョコッとだけ情報らしきもんを見つけました。

ひとつは大阪起源説。
大正の初め、大阪の花街での風習です。
この時期、ちょうどお新香を漬けかかる頃だそうで、それにちなんでの事でしょうか、
お新香を巻いた海苔巻を恵方に向かって食べるという風習があったそうです。
それを海苔協会がピックアップし、先述のイベントに利用したのかもしれません。

ほかには、奈良県・天川神社で行われる節分祭の紹介文の中に、
こんな文章を見つけたんですけどね…。

--この地方の風習で、その年の吉方に向かって巻き寿司を食べる
名物の“がぶり寿司”も振舞われます。--

……んやそうです。
それしか書かれてないいんで、どういう風習なんかわかりません。

あと、「もともとは愛知の風習らしい」という一文も見つけたんですけど、
この詳細は一切わかりません。
むむむ……。

ちなみに、京都のいろんな神社の節分行事を調べてみたところ、
やっぱり巻き寿司がらみらしき神事はひとつも見つかりませんでした。
京都起源ではなさそうな感じです。

ああ〜、ハッキリした事は結局わからずじまい。
何かお心当たりがおありでしたら、ぜひともお教えくださいませ、みなさま。
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2003年 2月21日

かえるクッキーを焼きました。




なんで笑てんねん。
マジメな顔になるハズやったのになぁ。

金太郎飴方式のアイスボックスクッキーが無性おぉーーーに作りたくなりまして、
なんの形にしようか、めっちゃ考えたんです。
作り方を書いたような参考資料が見つからへんかったんで、
しゃーないし自分で考えたんです。
結局、
抹茶味にしたかった→緑色の生き物にしようっと→蛙……となったわけなんです。
緑の生き物としての候補は、他にもあったんですけどね。
カッパとか(生き物…か?)、ワニとか。
中でも比較的、型くずれしにくそうなものを、と思い、
かえるクッキーに決定したんですけど、
思いっきり型くずれてるやん。
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2003年 2月25日

パンダクッキーも焼きました。



か、かわいくない……。
丸めたハズの目が、四角になって出現しました。
ハテ〜???

原因はたぶん、
生地がわりと柔らかくできてしまったため、
顔のパーツの隙間を埋めているうちに角張ったものと思われます、ハイ。

こんなん、パンダとちゃうぅぅ〜〜!!
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2003年 2月26日

これでもね、マシなんですよ。
何がかって? 耳が。
じつは、顔をコロコロ転がして丸めた後、仕上げに耳をくっつけたんですね。
ココア生地を細長〜い棒状にして、顔にくっつけようと持ち上げた時です、
生地がちぎれかけたんで、慌てて顔にペタッ!
「ああ〜アブナイ、アブナイ」
ホッとしながら念入りにくっつけていた時、ふと気付いたんです。
顔の側面を見るとやっぱり……アゴに耳が。
ぶぶ、ブキミちゃん……。

我ながら、よう気付いたもんやな〜感心感心。
え、普通はそれぐらい考えて作るって?
ごもっとも。
それでも、出来上がってみたらやっぱりズレてますね耳の位置、トホホ。

そやけどコレ、面白いんですよぉー。
特に切る時が。
スライスするたび、違う顔が出現するんですもん。
だんだん目が四角ぅなってきたり、たまになぜか「オトコマエ」なパンダがいたり。
だから金太郎飴状クッキーは楽しいんだなぁ〜。

しかし、よう考えたら私自身が何よりブキミちゃんでした。
夜中の12時もとっくに過ぎてるっちゅーのに、キッチンで一人、
「誰がこんな目まで笑えっちゅーたー?」
「うわぁ〜アゴから耳生えてるやん」
「こっちやろー。このへんちゃうか。うひゃーズレたっ」
「キャハハァ〜なんやこの顔ー!あっコイツはイケてる。あ〜これめっちゃ不細工くん」
……とか、一人でさんざん騒いでるんやから。
アホや。
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2003年 2月28日

えーいっ、ついでにアーップ!



誰か、キャラクター製品に採用してくれまへんかねえ〜。
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2003年 3月4日

だいたい、目は黒目がないし、
にやけた口なんか付けるより、鼻を付けるべきでした。
でもな〜んか笑わせたかってんなぁ〜気分的に。

あんまりヒドイのばっかりでは何なんで、
わりと成功したのも載せさせていただきやす。



幸せの四つ葉のクローバーってヤツですな。
これは、まあまあ普通に出来上がったでしょ?
コレ、見かけより手間がかかってまして、
ちょっと説明しますとね、

1・緑の棒を4本作り、それぞれ白生地でくるんで、涙型に成形。
2・その4本を合わせ、隙間に白の細い棒を挟み込んでいく。
3・さらにその隙間のひとつに、板状にした緑の棒を1本挟み込む。
4・黒い生地でまわりをグルリと包む。

……とまあ、こんな感じです。
なんと言っても、見本とか資料がないんで、
ぜんぶ想像でやったのが大変でした。
そやけど面白いよ〜ん。
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2003年 3月5日

えー、最後にクッキーの全貌を……。



ちなみに、左端のはあまった生地をクルクル巻いたもの、
その横のは、さらにあまった生地をコネコネ延ばしたもの。
これでもねー、オーブンで4回も焼いたんです。
そやから夜中の2時半までかかったんやぁ〜。
お菓子を作ってる時の妙な幸福感って、なんなんでしょうねえ〜。
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2003年 3月7日

掲示板に八ッ橋の話題を書いてくれはったんで、
ネットで作り方を検索してみたんです。
作り方は見つかったんですけどね、
その前にちょっと気になったことが……。

みなさん「八ッ橋」ていうと、どんなんを思い出さはりますか?
数年前までは、「おたべ」に代表されるような、
いわゆる三角形の「餡入り生八ツ橋」を思い出さはる人も多かったかも知れません。
最近はきっと「それは生八ッ橋に餡を挟んだアレンジ製品」ってことも、
わりとよく知られているかと思います。

ただ、その「生八ッ橋」が、
八ッ橋の本来の姿やと思われているみたいな気がするんですけど、どうでしょう?
「普通の八ッ橋を焼いてあるのも、あるよね」てなお声をよく聞くんですが。
もともとは、この焼いたものこそ「八ッ橋」でして、
それを生のまま食べるのもおいしいよなぁ〜っていうので「生八ッ橋」があるんですよね。
言うてみたら「お餅」みたいなもんで、
作り立ては生もおいしいからそのまま食べたりしますけど、
普通は焼いたりして食べるもんですよね、もちろんお餅は煮たりもしますけど。

地元の人でも、けっこう知らーらへんのです、このこと。
生八ッ橋が本来の姿やって思てる人、多いんですよ。
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2003年 3月8日

まあ、本来の姿をたぐってみますと、かなり前の話になるみたいなんですけど、
ちょっと八ッ橋の由来を調べてみました。

近世筝曲の開祖と呼ばれる「八橋検校」て、ご存じでしょうか。
学校名ではありません、人の名前です〜。
ちなみに、私は初耳でした……。
八ッ橋は、まさにこの方に由来するお菓子なんやそうです。
この方は、江戸時代初期のお琴の名手でして、
日本の音楽業界におおいに貢献した方みたいですね。すごい人です、八橋検校。

その検校さん、貞享2年6月12日(1685年)に亡くならはって、
黒谷という所にある金戒光明寺に葬られはったそうです。
その後、大勢の門弟たちが師を偲んで続々とこの寺を訪れ、
4年後の元禄2年(1689年)には、その参道に茶店がオープン。
そこで、検校さんを偲んで出された干菓子こそ、この「八ッ橋」やったというわけです。

そやから、「お琴」をかたどってからこそのお菓子やったんですね。
いわゆる、あの焼いた八ッ橋の、ちょっと丸まった長方形がもとの姿なんです。

ちょっとビックリしたのは、
この焼いた八ッ橋って、戦時中に陸海軍の携帯食になってたんですって。
カンパン……みたいな役割も果たしてたんですねー。
いやぁ意外やわあ〜。
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2003年 3月14日

じつは、八ッ橋の由来にはもう一説あって、
「伊勢物語」に三河の国の“八橋”っていうのが登場しますが、
その板橋に形が似ていることからだとも言われているようです。
やっぱり昔からのお菓子なだけに、
その始まりとなると、すごく古うぅ〜い話になってしまうんですね。

それから、八ッ橋がどんな歴史を歩んできたのか、
聖護院八ツ橋総本店さんのホームページで勉強させてもらったところ、
次のような遍歴があるみたいです。

まず、明治32年の吉田神社節分会に出張販売されたこと。
京都では、節分祭といえば吉田神社、というほど、これは大きな祭りなんです。
なので、大勢の人に知られるキッカケになったんでしょうね。
また、明治37年に開業した七条駅(現在の京都駅)では、
京都みやげに八ッ橋を〜と、開業当時から立ち売り屋さんが出ていたそうです。
そして、大正4年の大正天皇の即位式の際には、
京都みやげとして思いっきり売れ、一気に有名になったんやそうですよ。
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2003年 3月19日

それでやねえ、生八ッ橋がポピュラーになったんは、昭和40年代の始めやそうです。
きっかけはやっぱり、今ではすっかりお馴染みになった“餡入りの生八ッ橋”が誕生したこと。
生八ッ橋自体はもっと以前からあったみたいですけど、
なんしょ“生”やさかいに、日持ちしーひんわなあ。
まだあんまり交通が発達してへん頃は、
生のままの八ッ橋は地元の人だけが食べるもん……っちゅー感覚やったんですね。

それにしても、餡を入れただけで一気にバカ売れしたわけですやろー、
ほんの、ほーんの些細な工夫やけど、やっぱりそういう事こそ大事なんやねえ。
ほんまにちょっとしたアイデア、これがなかなか難しいもんです。
後で聞いたら全然たいしたことやないって感じがしても、
それを自ら生み出すっていうのは、ものすごく“たいした事”やと思います。
その真似をするのは簡単やけどね。

でもほんまは、ちょっとしたアイデアって、
「経験や学習」と「真新しい心」の両方を持って、あらゆる事に常に目を光らせていれば、
いくらでもそこらに転がってることやと思うんですけどね。
それをするんが、人間なかなか難しい……。
私もがんばろーっと。
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2003年 3月27日

わ、忘れてました〜。
そもそも、八ツ橋の作り方を調べたんでしたなあ、ワタクシ。
遅ればせながら、探してきたレシピを書いておきますね。

★材料・八ツ橋8枚分

もち粉/大さじ1 ・ 砂糖/大さじ4 ・ 上新粉/大さじ3
シナモンパウダー/適量

★作り方

1・ もち粉・砂糖・上新粉をボールに入れて混ぜ合わせ、
   水大さじ3を加え、なめらかになるまで混ぜる。

2・ 1のボールにラップをかけて、電子レンジで1分40秒加熱。

3・ ふきんの上にラップを敷き、そこへ熱々の生地をのせる。

4・ 生地を半分にたたみ、方向を変えながらたたむこと約10回。
   なめらかな生地になるまで丁寧にこねる。

5・ まな板などの台にシナモンパウダーをふり、生地をのせる。
   生地にもシナモンパウダーをふり、めん棒でのばす。
   厚さは2mmほどを目安に。

6・ 好きな形にカットしたら、これが生八ツ橋。
   そのまま食べるなり、餡を入れるなりご自由に。

7・ 焼き八ツ橋、つまり本来の八ツ橋に仕上げるには、
   細長くカットした生地をオーブンに入れ、濃いキツネ色になるまでしっかり焼く。
   何か丸いものにのせてカーブをつければ、なおいっそう八ツ橋らしい出来上がりに!

……とまあ、こんな感じです。
もっとようけ(たくさん)作りたい時は、材料を増やさんと、この量のままで何回も作れってことです。
そんなこと言われても困るわ〜……って思いますよね。
そやけど、量を増やすと失敗しやすいんですって。
みなさま、ぜひチャレンジしてくださいまし〜!
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2003年 4月1日

兵庫県の北西、鳥取との県境に位置する「浜坂町」へ行ってきました。
日本海に面したこの町で、海に密着した暮らしをほんの少し垣間見るために。

昨日、帰ってきたんですけどね、
それはもももううぅ〜、感激!
ああ〜海の幸ってほんまにまさに「幸」やねえー。
お魚、美味しすぎ!
今が旬のホタルイカ、こんなおいしい魚やったんか〜と見直したハタハタ、
胸がキュンってなるほど美味なモサ海老、トロリとろける白イカ、
幻の魚といわれる、ドギetc……。

どんなにおいしかったか、次回からチョイとご披露いたしまーす。
ヨロシク。
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2003年 4月6日

ジャ〜ン!
これが“幻の魚”といわれる「ドギ」だぁ〜!!



いかにも「ツルリ〜ン」としてそうでしょ〜。
浜坂町の「諸寄港」のせり場に、この「ドギ」とやらは登場しました。
ヌルヌルぬるぬるしたこの感じ、これがこの魚の特徴。
煮るとこのヌルヌルがゼラチン質の膜のようになって、
独特の食感を生み出すんですよね。
もちろん、食べてきましたよ〜。
感想は次回に!
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2003年 4月8日

このドギ、なんで幻て言われるかといいますと、
地元でしか食べられへんからなんですって。
決してスンゴイ高級魚とか、そんなんやないんです。
このヌルヌルの皮がとってもデリケートなんやそうで、
すぐ傷むから出荷できひんのです。
で、必然的に地元で食べてしもておしまい、っちゅーわけです。

それで、どうやって食べるかて言いますと、
普通は煮るんやそうです。
帰宅してから他の友人に聞いたら、いっつもお味噌汁にしてたって。
煮ると皮のゼラチン質がドロ〜ンと溶けたようになって、
それをズルズルのむんやそうです。
おもしろいでしょ〜?
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2003年 4月11日

この食べ方が本来の家庭料理なんですけど、
ドギ初体験な私には“初心者向け”料理を…ていうことになりまして、
とあるお店に連れてってもらいました。
日本海の幸をいろいろ食べさしてくれはる料理屋さんやったんですけど、
ここのドギ料理はえらい品がええんです。
地元の方も「これってどうやって処理してあるんかな〜?」て首かしげはるぐらい、
特別な調理法らしいんです。

それはと言いますと、まず、ドギの特徴であるドロドロ感がない。
スープたっぷりの煮物なんですけど、
そのスープがサラッとしてるんです。
ドギを知ってる人に言わせると、どうやってこんなサラッとさせるのか謎なんですって。
ドギはブツ切りになって入ってるんですけども、
皮だけがゼラチン質でトロンととろけるようで、その中から白身の淡泊な身が現れるんです。
次回、写真を紹介しますね。
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2003年 4月15日

こちらが「ドギ汁」でございまーす。



たぶん、普段、家庭で食べたはるのとはだいぶ違うと思います。
サラッとしてる感じでしょー?
まず、この半透明な黒っぽい皮の部分、
これがトロン、プルンといていて、これこそドギの個性なんやと思います。
味はとても淡泊で、ウツボに似てる……と人に言うたら、
「ウツボなんか食べたことないしワカランわい」と言われました。
そりゃそうじゃのう〜。
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2003年 5月4日

ふっかぁーつっ。
しばらく更新できなくてごめんなさいでした!
さて、ドギの続きですが……。

まこりんさま情報より……「ドギ」は「ノロゲンゲ」と同一のお魚サンやそうです。
ふむふむ、メモメモっと。
“ウツボに似てる”て書きましたけど、
ウツボってやっぱり、あんまり食べた人やはらへんかなあ?

私は四国の高知県で初めて食べたんです。
「ウツボ定食」みたいなんがあったんで、こりゃ食べとかなアカンやろって。
その時のウツボは、一口大よりちょっと大きめの唐揚げになって出てきました。
サックリした衣の中に、フンワリ柔らかい身が包み込まれていて、
とてもいい食感でした。
まっ白なその身はとても淡泊で、クセもなにもなく、
万人に好かれるタイプでした。
オススメ!
この食感と、淡泊な味が、ドギもよく似てたんですよねー。
みなさんも、機会があればぜひ「ドギ」や「ウツボ」を味わってみてくださいね。
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2003年 5月6日

あ、そうそう、
上の写真のドギ汁、一緒に入ってる具は大根と豆腐です。

さてさて、次に私がぜひみなさんにお伝えしたいこと、それは……

ハタハタ美味いっ!!

です。

残念ながら、もう旬が過ぎてしもたんですけど、
今年は妙なほど、スーパーなんかでも見かけましたやろ?
よっぽど大漁やったんかなぁ〜。
ハタハタて今まで、少なくともウチの周りでは、こんなメジャーな魚やありませんでした。
「しょっつるにする魚やんな〜」ってなぐらいの認識でした。

それがそれが、こおぉーーーんなに美味しいお魚サンやったんやぁ〜。
あーカルチャーショック!!
今年の私は、ハタハタ開眼だぁーーーーーーーっ!
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2003年 5月7日

かくなる上は、まだハタハタのバカ美味度をご存じない方のために、
めちゃくちゃ美味い食べ方をご紹介したい私なんであります。
いらんわい、て言わはっても、
ムリヤリにでもお伝えする所存なのであります。

それは、すんごい簡単です。
日本海界隈に住んだはる人は、みなさん実践したはります、たぶん。
茹でて、ポン酢で食べるんです。それだけです。

もうちょっと具体的に言いますと、
鍋にお湯を沸かし、生のハタハタをボンボン投げ込んで、
グラグラ煮えたら順番に取り上げて、
ポン酢につけて、アツアツのところをいただきます。
鍋ものをするように、食卓で煮ながら食べるのが最高です。
ホンマにそれだけ。

お好みで、七味を加えたりしてもオツ。

で、実は、さらに奥深い(?)私のオススメがありますねん。
それはですね、普通のポン酢とちごうて、
シークワーサーを醤油で割ったツケダレでいただくのが、
もうたまらんほどイケますねん。
ハタハタ20匹ぐらい、ペロリと食べてしまいまっせ〜。
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2003年 5月13日

ハタハタって、すごい脂がのってる魚なんですよね。
そやから、焼いたらジュワッと脂がこぼれ出るほどで、
めっちゃ味わい深いんです。
なので、最初は「なんちゅうウマイ魚やぁ〜」言うて食べてても、
人によったらだんだん“こってり”感じてくると思います。
私はこの“こってり感”も好きなんやけど。

そこで、先ほどの“茹でてシークワーサーポン酢”っていう食べ方にすると、
味わい深さはそのままに、後口だけがサッパリするんですよね。
ほんで、何匹でも食べとうなるわけです。

あの、いちおう「シークワーサー」の事も書いといたほうがええんかな。
ここ最近かなりブームになったさかいに、ほとんどの人は知ったはると思いますけど、
あの沖縄の果物のことです。
別名「ヒラミレモン(※)」とも呼ばれてて、レモンとオレンジのあいの子みたいな味がします。
“ノビチレン”という、チビみたいな名前の栄養素が含まれてて、
血糖値低下や動脈硬化の抑制に効果がある言うて、えらい流行りましてん。
おかげで、最近とても手に入りやすうなって喜んでます。
なんやニセモノもあるて言うてますけど。

ほんで、ハタハタに戻りますが、
もうひとつハタハタのいいとこは、骨がツルンッて取れることです。
骨を取るのが面倒くさいから魚はキライ、などとほざくバチ当たりなお人さんでも、
これならニッコニコで食べられますヨ♪

※ヒラミレモンは外国産のものも含んだ呼び方です。
 ヒラミレモンの中でも、沖縄のものを特に「シークワーサー(シークワシャー)」と言うって感じかな。
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2003年 5月19日

ほんまに身の柔らかいデリケートなハタハタですが、
これを丈夫にする方法があります。
そう、干したらええねん。
一夜干しっちゅうやっちゃねえ。
私ね、これまた生まれて初めて魚を干さしてもらいました。
初めての経験て、何でもドキドキもんやね♪

いったい、どんなに難しいやり方があんねんろー?!
自分で出来るもんなんやろかー?
……て思てましたら、
っんまあ、こんな手軽にできんの?!
あーびっくりしたぁ。

手順はだいたいこうです。
自宅用の場合やったら、頭はスパッと切り落としてしまえば簡単。
内蔵だけ取り除いたら、濃いめの塩水に30分以上浸けておいて、
水気を切って、尾を上向きにして串にブチブチ刺していって、
洗濯もん干すみたいにぶら下げとくだけ。
明朝起きたら、ハタハタの一夜干しの出来上がり!

あ、ただし注意がありますねん。
次に書きますし、まだやらはったらアカンえ〜。
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2003年 5月28日

思わせぶりなセリフを残したまま、ほったらかしてしもてゴメンナサイ!
ミュージカルサークルの発表があったもんで、それに必死でした……(かなり言い訳?)。

さてさて、干す時の注意でしたよねー。
まず、寒い時はええんですけど、温こうなってきたら問題なんが「虫」ですよね。
特にハエ。
ハエがプイ〜ンとやってくると、なんとコヤツは魚の身に卵を産み付けてしまうそうで、
そりゃもう困りますってば。

そこで、市販の干し物用ネットなんかがあるといいですね。
ほら、よく見ません?
青い網で、三段ぐらいになってて、ブラーンってぶらさげとくようなヤツ。
もちろん、自分で適当にネットを加工して作ってもOKやし、
とにかく、虫が入ってきいひんように囲いを作っといたらええわけです。

そんなもんないって場合とか、外に干しとくのは恥ずかしい……なんちゅう時には、
室内干し法がオススメ。
適当な網の上にズラズラと魚を並べて、扇風機の風を長いこと当てといたらええんやって。
部屋が魚くそうなるかどうかは、私は知りましぇーん。

あ、それともう一個、注意があるんですけど、
それはまた次回……って、またもったいぶる私……。
今度はすぐ書きますんで、チョイ待ってくださいねん。
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2003年 5月29日

それはですね、できるだけ水分が逃げやすいように干すこと。
考えたら当たり前なことなんやけど、けっこう“ウッカリ”してると、
乾きが甘くなってまうんですよねー。
えっと、実際に私の「干物づくり体験」の写真を載せてみますね。



いちばん向こうの一団がハタハタなんですけど、
ご覧のとおり、頭を切り落として、そっちを下に向けて干すとよく乾きますね。
物理的に、どんどん水分が落ちますし。
真ん中の一団、カレイも同じです。
一番手前に、一匹だけ反対向いてるハタハタがおりますけど、
これは「形重視」の場合の干し方やそうです。
プロっぽい仕上がりになりますねん。なんちゅーても“オカシラ付き”やからねえ。
口がパックリ開くように串を刺します。
こういう時にですね、お腹にキッチリ切り目を入れて内蔵を取っておくのが大事なんですね。
水分が下に落ちひんから、その分、お腹の切り目から蒸発ささなアカンしね。
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2003年 6月6日

いやあ〜、自分で干した魚っちゅーのがまたウマイんですコレ。
普段、どっちかて言うと「魚は刺身が一番やー!」ってホザいてるタチで、
あんまり干物にはソソラレへん私なんですけど、
自ら手を掛けたもんって、なんでこんなに美味しいって思うんやろねえ。
やっぱり、愛情タップリ注いで、愛着タップリになるからやろねえ。

そこで、初の自作ハタハタ干物完成を記念しまして(大げさやっちゅーの!)、
ささやかなオリジナルメニューを考案してみたりなんかして。
前に述べましたとおり、脂ののったハタハタには酸っぱいもんが良く似合うので、
酢の物仕立てにしてみました〜。
こんなんでーす。



干しあがったハタハタをサッとあぶり、
骨を取り除いて、少し身をほぐしましてですね、
刺身ワカメと一緒に、先述のシークワーサーポン酢で和えてみましてん。
サッパリして、すんごい気に入りましたよーん。
もちろん、普通のポン酢でもおいしいハズです。
ちょっとハタハタは季節はずれになってしまいましたけど、
もし手に入りましたら、ぜひ皆さんもお試しあれ!
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2003年 6月7日

ええっと、まだ登場してないのは……モサ海老ですね。
ああ、浜坂での感動をみなさんにお伝えしたいいぃ〜。
どんな感動かって? それはね……

モサ海老美味いっ!!

です。
あ、ちょっと前に見かけたフレーズやって?
まーいいじゃん。

モサ海老、ご存じですやろか?
なんや、モッサリした名前ですけど、これホンマに美味しい海老なんですよ〜。
ちょっと説明しときますと、
北海道西岸〜山陰に分布する海老で、正式名称は「クロザコエビ」。エビジャコ科に属します。
体長は10センチ前後で、ゴツゴツした殻をむくと、
中からはそのワイルドな印象の姿とはうらはらな、トロ〜リ柔らかい身がプリッと顔を出すんです。
おもに山陰地方でしか流通しないんやそうで、まさにこの地方ならではの味わい。
そのウマサと言ったらもう〜……また次回ね! (と、またもったいぶる。)
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2003年 6月11日

モサ海老……ああそれは官能の泉。(なんじゃそりゃ)
とにかくね、グッとくるんです、グッと。
だいたい私、ナマの海老、んもうおぉ〜たまらんほど好きなんですけど、
コイツァ〜格別でっせえ〜!

伊勢エビとか車エビみたいな“プリッと感”とは違い、
ボタンエビや甘エビ系統の“トロッと感”がきわだっているんです。
そりゃあもう舌にまとわりつくよう(ちょっと大げさ)。

この独特の“トロッと感”を体験するには、もちろん刺身が一番ですけど、
この特徴をかもしだしてる「身の柔らかさ」を実感すんのには、
塩焼きでいただくとよろしおすえ。
熱が加わると、よ〜うわかりますねん。
何と言うても、身が柔らかすぎて、皮がなかなか剥けへんのですもん。
皮に身がくっついてくっついて、ホワホワン〜と崩れてしまいそうなんです。
そやから、なんやもう、くっついた身がもったいのうて、
剥いた皮を思わずしゃぶってしまいそうになります。
……て言うか、しゃぶったっちゅーねん。

車エビとかブラックタイガーみたいに、
塩焼きして皮をペリッと剥くと身がツルリと出てくるエビとは、
ちょっと別物なんちゃう?って思うほどの違いです。
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2003年 6月27日

えらい日があいてしもうて、すんませんでした。
掲示板でも書いてましたけど、
往復夜行バスでの日帰り東京ツアー、行ってきましたよ。
それがね、聞いてくださいよーっ!
早朝に東京駅に到着して、まず朝食にしたんですが、
なんと「目玉焼きトースト」の卵の黄身をコロッと床へ落としてしまいました。
黄身ですよ黄身っ! 目玉焼きの「目玉」を逃したんですっ!
残ったのは「焼き」だけ。 (……?)
何という悲劇!!

ま、そんな大事件で始まった旅(どこがやねん)でしたが、
すごい楽しかったですぅ〜。
憧れのお宝もゲットさしてもうたしぃ〜♪
エヘ〜〜〜。

ほんで、えーと……そうそう、モサ海老の話してたんやったねえ。
とにかく、美味しいんですよモサ海老。
そやのに、なんであんまり市場に出回らへんかというと、
まず、見かけがあんまり美しいことないから……みたいやね。
なんちゅーか、中途半端な色合いなんですよね。
外見が。
赤味を帯びてるんですけど、甘エビみたいにキレイな赤とちゃうし、
ちょっと黒っぽいんやけど、ブラックタイガーみたいにパシッッとした黒っぽさとちごて、
灰色っぽいって感じでねえ……。
これは不利かも。

それともうひとつ、一般には海老て言うと「プリッ」ていう食感が好まれるんやそうです。
そやけど、「トロ〜ッ」もいいですやんねえー。
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