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【10】 2002年 2月27日〜4月25日
   和菓子の話、御室仁和寺の桜、京都御苑、平野神社、半木の道、八幡背割り堤の桜

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      常時更新、連続エッセイ

 人生、食べるが勝ち! 

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2002年 2月27日

もうひとつ、大学教授に手作りケーキをあげた話を書こうと思ってたんですが、
パソコン大爆発なんかしてるうち、なんかもうバレンタイン気分は抜けてしまいましたね…。
ああ、ま、爆発はしてないですけど。
そんなことで、ちょっと和菓子のお話にしたいと思います。

私の住む京都は、和菓子の店には不自由しないのですが、
たくさんあるとどうも「当たり前」な感覚になってしまって、いけませんな。
旅先で訪れる小さな町には、その地域にたった一軒の和菓子店があったりして、
出合っただけで妙に気分が和みます。
そこで細々と作り続けられる素朴なお菓子、
例えばでっち羊羹だったり、かりんとうだったり、ものすごくフツーのお饅頭だったり、
そんな何でもなさそうなものがなぜか、
その町の雰囲気を如実に反映していたりするんですよね。
あまりにもフツーのお饅頭って、まず自分の意志で買うことはないのですが、
田舎町で出合ったものを食べると、
感激するほどおいしく感じたりするから不思議です。
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2002年 3月1日

今、自分で日付を打ち込んでビックリしました。
なんと3月に入ったんですねー!
「2月は逃げる」とはよく言ったものです、速い速い!!

さてお饅頭。
「お饅頭とはもらうものである」。これ、べつに格言でもなんでもありませんが、
そんな認識を持っているのは私だけでしょうか?
とは言うものの、実際はそんなにもらう機会などありません。
結局、お饅頭を食べること自体、あまりないわけです。
そんな日々の中で、
たまたま訪れた田舎町。そこでふと見つけた古い和菓子店。
おばあさんなんかがニコニコと現れて、
「うちの名物はコレ」と差し出されたりなんかする、素朴なお饅頭。
そんなに大きな期待感などないまま、一口かじってみると、あらビックリ!
あまりに新鮮なのです、その味わいが。
知ってるつもりでいたばっかりに、ほんとは知ろうとしたことがなかった、
それこそ、お饅頭。
バターの香るホックリ黄味餡を、ホワッと頼りなげなほど柔らかい皮が包み込み、
ほんのりキツネ色に焼き上げたお饅頭。
いやぁ〜和菓子って、いいもんですね。
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2002年 3月6日

じつはディズニーリゾートに行ってました〜。
ディズニーシー&ディズニーランド&アンバサダーホテル、というパターンで。
めっちゃ楽しかったぁ〜! (そのかわり今、経済難…)
いやぁ、思いっきり遊んでストレス解消すると、ヤル気がドドッと湧いてまいりますね。
なんのヤル気かって? フム……。

え〜和菓子の話題でした。途切れ途切れでゴメンナサイ。
小さな町で出合ったほのぼの菓子といえば、丹波の栗を思い出します。
あれはそう、ライター業を始めて間もない頃。
北近畿のガイドブック制作のため、丹波地方を訪れました。
まだまだ初々しかった私は(そんな頃あったのか?!)、
少し緊張しながら、丹波の町を一人きりで歩きに歩いておりました。
この時の仕事は、実際に自分の足で歩いて、どの店を紹介するか決める方式。
町の隅から隅まで歩きつくし、そのうち太陽も傾き始め、
自分でも疲れた顔をしていることがわかりかけた時、
ふと目にとまった、焦げ茶色の木枠の引き戸。
なぜか妙に気を惹かれて、戸のガラス部分から中をのぞいてみると、
暗闇の中に何やらショーケースらしきものが。
よく見ると、和菓子のようなものが並んでいます。
「えらい古そうなお店やなぁ…」
私はおそるおそる、その重厚な戸を引いて、首を中へ突っ込みました。
「こんにちはぁ……」
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2002年 3月8日

シーン…………。
アレ…誰もいない?
見ると、ショーケースの中に黄色くて大きい栗の実がコロコロ並んでいます。
「はぁい、いらっしゃい」
しばらくして、部屋の奥からゆっくり歩いて出ていらしたのは、
ニコニコ笑顔のおばあさん。
もう80歳を超えておられるでしょうか。
ちょっと話しているだけで、なんだか気持ちがホッと落ち着くような、
柔らかな雰囲気をお持ちの方です。
商品はたった一種類、大粒の栗を砂糖漬けにした栗甘納豆のみで、
ひたすらその和菓子だけを作り続けてこられたおばあさんでした。
そのひたむきさに惹かれ、取材をお願いしました。
事情を説明して値段などを訊いている間、
なんだか時間がゆっくり流れているような感覚になったのも、
おばあさんのお人柄のせいでしょう。
そして用件が済み、写真も撮り終えて、さぁ失礼しようと戸に手をかけた時。
「ちょっと待ってや」と呼び止める声に振り返ると、
おばあさんが何やら手元をゴソゴソさせてらっしゃいます。
「これ、クズやけど、また摘んで」
そう言って手渡されたビニール袋には、少しだけ欠けた栗甘納豆が20個ぐらい入っていました。
「わぁ、ありがとうございます!」
袋の口をキュッと丸結びにして、私の手にのせてくださいました。
昔、こんなふうに近所のおばあちゃんがおやつをくれたよなぁ……。
そんなことを思い出させてくれる、ほのぼのした店でした。
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2002年 3月9日

栗のお菓子で印象深いのが、中津川の名物「栗きんとん」。
岐阜県の中津川市は、和菓子どころとして全国にも名を知られている町ですよね。
中でもとくに有名なのが、この栗きんとんです。
ご存じの方も多いと思いますが、
栗をつぶしてマッシュポテトならぬ「マッシュ栗」にし、
それをまた固めただけのような、まぁ〜まことにシンプルなお菓子なのです。
その形というのがまたシンプルそのもので、
ガーゼに包んでキュッとねじり、底をペタコンと押さえたって感じの姿でして、
いわば、チョー一般的な「きんとん型」なのであります。
こんな説明を聞けば、食べたことのない人なら「な〜んだ、どこにでもありそう」ってなもんでしょうが、
これが中津川で食べると、いやはや妙にしっくりと心に馴染んでしまうからアラ不思議。
これぞ、中津川が生み育てた和菓子だぁー!と、思わず叫びたくなる次第なのであります。
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2002年 3月12日

中津川を通る中山道が、これまた栗きんとんに似合うのです。
私は、自分が住んでいる場所柄、
街道といえば京都と江戸を結ぶ道である「中山道」と「東海道」を思い出すのですが、
どちらも名前の示す通り、「中山道」は山のイメージ、
「東海道」は海のイメージを思い浮かべます。
実際にこの町で中山道を歩いた時、
青い海の見えそうな東海道とはまったく違い、山の凛とした空気が漂っているように思えて、
心が少し引き締まる気がしました。
この栗きんとんは、そんな空気に妙なほど合うように思えるのです。
シンプルでまっすぐなお菓子だからこそ、栗の味や素材の生かし方がモロに表れる。
そんな厳しさを持ちながら、口に入れるとホワッとくだけて柔らかくほぐれてゆく。
そして広がる、優しい栗の甘みと香り。
ひかえめな中に、我の姿をきっちり持った和菓子なのです。
しかし考えてみれば、こんなにシンプルなのに、
「これは和菓子以外の何ものでもない!」と言わせしめるのって、
スゴイことですよね〜。
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2002年 3月14日

栗をストレートに味わうお菓子といえば、もうひとつ。
信州小布施の「栗落雁」を思い出します。
これまた、見かけはあまりにも、なーんでもないような姿をしてるんですよね。
ちょっと暗めの薄ベージュ色をしていて、ただ四角いだけのような…。
しかし、なにも期待せず食べてみると、
これがクセになる美味しさなんです。
まず、噛んだ時の「パキッ!!」という威勢のいい音がいい。
すごく堅そうに思わせておいて、舌の上に乗るとホワッととけていくという、
心地よい裏切り行為がまた憎い。
これは、ホクホクの栗と、ミクロ単位の粒子状にした赤えんどうパウダーで出来ているそうですが、
このパウダーの細かさと、豆独特のホワホワした感触がキーポイントなんでしょう。
和三盆糖なんかが舌の上でスゥッととけていく感じとはまた違い、
フワリ柔らか〜くゆっくりとけていく感覚は、
まさに栗落雁だけの魅力です。
だいたい私、
「落雁」というと仏壇に供えるお菓子、ぐらいの認識しか持ってなかったんですよね、じつは。
これも落雁サンに失礼な話ですが、実際そうだったんです。
落雁にこれほど魅力を感じ、欲することがあるなんて!…って、
この現実に自分で驚いてるぐらいです。
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2002年 3月18日

こうして、いろんな地方で昔から育まれてきた和菓子に心惹かれ、
家に帰って、ふと周りを見ると、
まぁ〜それはたくさんの和菓子が京都にはあったのだなぁ、
……と、改めて気付くのです。
京都自慢をしたいわけでもなんでもなく、
あまりに認識不足である自分の姿を反省する気持ちが、ムクムクと湧きおこってくるのであります。
「四百年前からこの形です」とか、「私で25代目です」なんて
軽く言われたりすると、
「あーそうですか、それはそれは」と、私も軽く返事してしまってるんですけど、
これってホント、たいしたことなんですよね。
続けるって、思った以上に大変なことですものね。
京都の和菓子で、最近、妙なほど気に入っているものがあります。
それは「真盛豆(しんせいまめ)」。
金谷正廣さんと、竹濱義春老舗さんが有名ですが、
私の祖父母宅が前者の店舗のすぐ近くにあるため、昔からよーく食べてたんです。
真盛豆ってご存じでしょうか。
シンプルですが、かなり珍しい和菓子だと思うんですけど。
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2002年 3月21日

ちょうど先日、真盛豆を買ってまいりましたので、写真を撮ってみました。
↓こんな和菓子です。


大きさは、手前の黒文字と比べていただくとおわかりかと思いますが、
直径約2センチぐらいですかね、コロンとまん丸の球体です。
まん丸と言っても、いかにも手で丸めたような、
ちょっとしたイビツさ加減が何とも言えず味わいがあります。
北海道の「マリモ」を思わせる可愛らしさと、
苔寺を思い出させる「わびさび」感漂う雰囲気を持ち合わせた姿。
その何気なさに、年齢を重ねるほど心惹かれるのは、
いったいなんなんでしょうねぇ、これって。
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2002年 3月24日

どういう代物かといいますと、
まず中心は丹波の黒豆。炒ってあるので、けっこうムギュッとした固さがあり、
そこがこのお菓子のポイントでもあります。
きな粉(…きな粉ほど炒らないそうですが)と砂糖をあわせた、
ちょうど「すはま」みたいな生地で包んで、
青のりをまぶしたものです。
この青のりの香りが、袋を開けたとたんにフワッと広がって鼻をくすぐり、
噛むと、きな粉の層の後に黒豆の固さがきて、
最終的にすべてが交わり、独特の和の味わいになるのです。
幼い頃は、いちおう食べてはいたものの、
まぁ〜この渋い魅力はなかなかわかるモンじゃぁありません。
大人になって初めて感じる、奥の深さなのですね。
しみじみ…。
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2002年 3月27日

3月だというのに、桜がパッパカパッパカ咲いていますね。
ああ、日本南国化は確実に進行中。
沖縄の食文化が全国に浸透するのも、時間の問題か…。
さてさて、桜といえばさくら餅。
花見をしながら食べるのは、やっぱり花見団子よりも、さくら餅でしょう。
……って、たんなる私の好みなんですが。
みなさんは、さくら餅と言えばどのような物をイメージされますか?
じつは私、さくら餅に2タイプあるなんて、数年前まで知らなかったんです。
身の回りには、道明寺タイプの物しか存在していなかったので。
和菓子の作り方の本を見て、初めて“焼いた生地”のさくら餅があるって知りました。
どうやら、日本の東西で分かれるらしいですが、
これって昔ながら…なんですか?
ぜひ詳しいことを知りたい私であります。
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2002年 4月2日

いよいよ4月。
春ってなんて気持ちいいんでしょうね〜。
このワクワク気分をいっそう盛り上げてくれる、さくら餅の魅力。
この前、2タイプある、と書きましたが、
インターネットで検索してみたら、もうひとつのタイプを発見しました!
焼き生地、道明寺生地のほかに、練り生地ってのがあるんですね。
私が見つけたのは岐阜県の和菓子屋さんのものでした。
やっぱり、東西の真ん中辺りってほんとにちょうど“間をとった”ような、
両者の融合文化みたいなもんがあるんですね。
面白いなぁ…。
聞くところによると、岐阜県や長野県の辺りでは、
焼き生地と道明寺生地の両方を販売している店も多いそうです。
ここはコレ、と明確に分けられるものでもないんでしょうかね。
ちなみに、関東地方では最近、
道明寺生地のものもよく売られるようになってきているらしいですが、
関西地方では…焼き生地って見かけませんね〜。
みなさん、どうですか?
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2002年 4月4日

そうそう、いちおう「道明寺」についての説明を、
私自身の学習もかねて書いておきたいと思います。
まずどんなモノかといいますと、
洗い物を適当にやってしまった時、
お茶碗にくっついたまま残っていたご飯粒がですね、
次の朝には乾ききって、カリカリの透明な物体になってたりしますよね。(しないか…)
それの餅米版の、細かいモノがですね、
袋に一杯詰めて販売されていたりします。
えー、もっとちゃんと言いますと、
餅米を水に漬け、蒸して乾燥したものを「糒(ほしい)」と呼びますよね、
これを細かくしたものです。
そもそも「道明寺」というのは、大阪府藤井寺市にある尼寺。
もとはここで、
餅米を蒸して天日で乾かしたものを非常食、携帯食として考案し、
用いていたそうです。
熱湯をかければすぐに食べられる、アイデア食料を考え出したワケですね。
その呼び名が「道明寺糒(どうみょうじほしい)」。
つまり、糒の発祥の地として、名を残しているってことです。
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2002年 4月10日

ちなみに、道明寺の粒の大きさによって食感も違ってくるそうです。
やっぱり小さい粒だと、表面積が多いぶん水分をよく吸って、
柔らかい生地に仕上がるってワケですね。
私は、そうだなぁ…
大粒のブツブツ感がある方が好きだけど、柔らかい方がいいし、
うーん難しいもんだ。
桜餅のことばっかり書いていたら、必然的にどうしても食べたくなってきて、
おとといついに食べました。
じつは、御室仁和寺へ花見に行ってきたんです。
あんまり満開でキレイなので、
桜の花に鼻をくっつけてクンクン香りを嗅いでたところ、
脳ミソに「ほ〜ら桜餅だぞ〜」っていう信号が送られてしまったらしく、
桜餅を食べずには帰れない気分になっちゃいまして。
あ〜、やっぱり春は桜餅だわぁ〜。
ところで、御室の桜はスゴイ迫力でした。
ご存じの方も多いと思いますが、御室桜は低木で有名ですよね。
私、初めて見に行ったんですが、ほんとに低くて、
なんだか珍しい風景でした。
次回は画像をアップしま〜す。
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2002年 4月11日

では、さっそく御室桜の写真を。

ちょっと高いところから見渡した風景です。
向こうの方で記念撮影をされている人を見れば、
だいたいの背丈がおわかりかと思いますが、
ほんとに低いでしょ〜。
この日(8日)はズバリ満開で、見渡す限り、桜で真っ白って感じでした。
普通、桜って見上げるものですが、
ここの花は目線の位置にたわわに咲き誇っているので、
なんだか迫りくるような感じなんです。まさに迫力!
桜の持つ「はかない美しさ」なんてぜ〜んぜんなくて、
もう「ババァーーン!」って感じなんですよね。
それもまた良し…としましょう。

それで、いったいどんな形状の木なのかといいますと…



このように、木の幹が埋まってるみたいな形をしてるんですねー。
じつは、根の成長を止めるため、地中に鉄板が入っているんだとか…。
てん足みたいな感じで、ちょっと可哀想な気もしますが。

今年は京都のいろんなところの桜を見てきたので、
そのうち何カ所かを紹介しようと思います。
食べ物の話と関係ないんですが、ま、ちょっと休憩ということで。
桜餅でも食べてる気分で、のんびりお付き合いくださいな。
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2002年 4月12日

仁和寺の御室桜は白っぽい花ですが、
桜園とは別の場所には、他の種類の桜もありました。
中でもピンク色が濃く、ぼかしのような八重の桜は本当に可愛かったぁ〜♪
これがそうです。



それともうひとつ、とっても気に入ったのが、コレ。
淡い“たまご色”とピンク色のグラデーションが、なんとも言えず可憐でしょ。



これは珍種の緑色の桜。
遠くから見ると、あまりに地味でもったいないくらいでしたが、
近寄って見ると、このようにしっかり咲き誇っているのです。


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2002年 4月13日

ちょうどこの日は花祭りでした。
で、本堂の前にこんな華やかな飾り付けが登場。
中にうっすら見えている緑色の物体が釈迦像で、
あま茶をかけるようになっています。
もうお茶がなくなってたけど…。



ツツジもすごく綺麗に咲いていました。
桜ばっかり話題になるせいで、ツツジはなんだか忘れられているような感もありますが、
こちらも満開で美しかったですよ〜。



例年は20日頃に満開になる御室桜ですが、
今年はやっぱり例にもれず、8日のこの時点ですでにピーク。
なんだか、ほんとに日本の季節が変わってきたんだな…って実感しました。
さ、仁和寺はこの辺でおしまいにして、
今度は京都御苑など紹介しますね。
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2002年 4月14日

京都御苑に行ったのは、4月5日。
コロンコロンと手まりのようにかたまって咲く、
いわゆるポンポン桜がキレイに咲いていました。
ここは芝生のところがいっぱいあって、
たいていは好きに入って座ったりできるので、
お弁当なんか持ってピクニックに最適です。
なにしろ広さは充分にありますから、人で満員になることはまずありませ〜ん。
とはいえ、このタイプの桜が咲いている場所は限られているので、
そこだけエライ賑わってましたが。


めちゃめちゃ咲きまくってるって感じでしょ?
風が吹いた時の桜吹雪も、雪が突然ドワーッて降ってきたみたいで、
風流とはちょっと違う…ってなモンでしたね。
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2002年 4月15日

風流というなら、同じ京都御苑にある、
こちらのしだれ桜はスゴイです。見応えたっぷり!
メインの木はこんな ↓ 感じで、その周辺にもしだれ桜ばかり何本もありました。


しだれ桜の風情というのは独特ですね〜。
枝先まで花で覆われた、その一本一本が、
温かみを持ち始めた春風にフワリと揺れる時、
今ここに生きている喜びを感じずにはいられません…なんつって。
でも、幸せってこういうところにあるんだな〜って気分に、
誰だってなりますよねー、こんな麗しい姿を前にしたら。
開花時期がほんの一瞬だからこそ、圧倒的な美しさで見る者を魅了する…。
はかなさゆえの生命力、
それを目一杯に表現している、そんなふうに思えました。
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2002年 4月16日

そうそう、京都御苑の中に、こんな花が咲いていました。
木や葉っぱはどうも桜に思えるんですが、こんなに赤い桜ってあるんですか?
ま、小さい花ならありそうですが、けっこう大きかったしな〜。
↓ こんなんです。


大阪の造幣局通り抜けに行った時、こんな桜をみたような気もする……。
造幣局もすごく多種の桜があって、面白いですよね。
八重桜が多くて、あんまり風情はないんですが、
ボンボン咲いていて華やかです。

…とかなんとか言ってるうちに、もう桜の時期もおしまいですねー。
今日の雨もなんだかナマ温かいし、
昨日なんて、道ゆく人はみな長袖シャツ1枚って感じでしたよ。
ホームセンターでは夏野菜の苗を販売し始めましたしねー。
私、毎年ゴールデンウィーク前に野菜の苗を植えるのが習慣でして、
先日はその準備として、土の改良を行いました。
今年は何の野菜を植えようかなぁ〜?

そういうことで、桜の紹介も次の“平野神社編”で最後にしますね。
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2002年 4月18日

平野神社も桜の名所として知られる所です。
ここも仁和寺のように、桜園とも呼べるようなエリアがあって、
夜店なんかも出て、すっごく賑やかです。
私が行ったのは、仁和寺と同じく8日だったので、
その桜園の花はもう散っていたんですが、やはりしだれ桜が満開でした。



この神社には、先に紹介した緑色の桜「御衣黄」(ぎょいこう)や、
朝日に照らされると金色に輝くという「鬱金」(うこん)など、
とっても珍しい種類の桜があります。
下の桜も珍しいものです。
細かい花びらが重なって、菊桜のように見えるんですが、菊桜ではないようです。
名前……忘れちゃいました…。
直径1センチぐらいの、小さな花です。



さあ、これでおしまい、と思ってたけど、
…忘れてました。
もうちょっと画像があったんやわぁ〜。
川沿いの桜の名所をあと二カ所、それだけ紹介してから終わりますね。
そんなもんにしておかないと、もう新緑ですもんね〜 。
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2002年 4月25日

うわっ!
やる事が多すぎてドタバタしてたら、桜前線はついに北海道まで達してしまいました。
上の平野神社の桜、名前が判明しました〜。
「突葉根桜」だそうです。
花弁が62、3枚もあるんですって!すっごい細かい花びらですよね。

さて、予告していたあと二カ所を、一気に紹介いたします。
どちらも川沿いの桜並木で、桜のトンネルを散歩できる名所です。
まずは、鴨川沿いの「半木の道」。
“なからぎのみち”と読みます。

私が行った時はまだ3〜4分咲きという感じだったので、ちょっと美しさに欠けますが、
しだれ桜の下をずうっと歩けるようになっているので、なかなか風流です。
ピンク色が濃いので、遠くから見渡しても白っぽさがなく、
とても可愛らしい並木道ですよ。
桜の下の道と、さらに一段下にも道があるので、
それぞれの道を通って往復するのもいいですね。
場所は、鴨川沿いの北大路通り〜北山通りの間です。

最後のおすすめ桜スポットは、京都府八幡市の背割り堤。
つい最近まではあまり知られていなかった穴場だったんですが、
近年、人気赤丸急上昇中…なのです。

大きくて立派な桜の木が、ほんとにズラズラズラーッと並んでいて、
壮観な景色が楽しめます。
ここのいいところは、河原で自由にお弁当を広げられること。
ともすれば人混みに揉まれて不快感さえ伴う花見イベントですが、
ここなら十分に広さがあるし、空いている場所を探せば必ず快適なランチタイムを過ごせます。
場所は、京阪電鉄八幡駅に近い木津川沿いです。

桜のトンネルは、なんと長さ約1,5キロ。
行って帰るだけで、3キロのウォーキングを達成できます。
背の高い木が隙間なく並んでいるので、満開の時はすごい迫力ですよ。

さてさて、今年の桜紹介はこのへんで終了しておきます。
春はあちこちに花があふれて、気分もワクワクしますよね。
それと同時に、春らしい食材もどんどん巷に登場してきましたね。
次回からは、また食べもん話に戻りたいと思いますので、どうぞよろしく〜!
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