**************************************
**************************************
**************************************


【12】 2002年 9月15日〜12月31日
     香港旅行の話


 ‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡  ‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡ 

       常時更新、連続エッセイ

 人生、食べるが勝ち! 

**************************************
**************************************
**************************************

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 9月15日

掲示板に、お客さまのまこりんさんが書いてくれはった情報では、
「今川焼き」とは言わず「太鼓焼き」と呼んだはったそうです。
そうそう、そういう言い方もありましたねー!
あれって、まさに“太鼓型”ですもんねえ。
焼き印で曲玉マークでも押しといてもろたら完璧やねんけどなあ。
同じモノでも、場所によっていろんな呼び方があるのって、なんか面白いですね♪
まこりんさま、ほんまにおおきに〜。
またぜひ、いろんな情報を教えてくださいね!

さて、今日はなんか風が涼しいですね。
急に秋っぽぉ〜なってきました。
今川焼きが欲しーなってくる季節です。
8月の終わり、夏の休暇の締めっちゅうことで、香港プチ旅行に行って来ました。
締めたハズやのに、まだ遊んでんのはなんで?……てな疑問は置いといて、
せっかくやから、香港で食べたもんのことを書きたいと思います。

まず、香港に行くことになった経緯を述べますとですね、
最初、私がネットで“超格安・韓国ツアー”を見つけたんです。
それは、往復フェリーで一泊ずつ、釜山に二泊って内容で、なんと二万円弱!
フェリー大好き人間の私は「行くっきゃないゼッ!」と友人を誘いました。
「キムチと焼き肉といろんなピリ辛料理とウマイ魚介を食べて、韓国食材を買いに釜山へ行こう」と言うと、
友人も乗り気。
さっそく申し込んだんですが……なんと「もう定員オーバーです」と、あっさりボツに。
あらら〜世間にはけっこうフェリー好きっているもんなんやなぁ……という事実にも驚きましたが、
行く気マンマンでスケジュールを空けていた私と、すでにガイドブックまで買い込んでいた友人は、
そう簡単に諦めるなんぞ不可能なのだった。
それで、友人と共に旅行会社へ出かけ、超低予算の海外ツアーを探したところ、
たまたま香港格安ツアーを見つけました。
「香港といえば飲茶……モチモチ皮の海老餃子!」
私達の目はランランと輝き、その場で申し込んだのでした。

ということで、この旅の第一目的は「モチモチ皮の海老餃子」を始めとする“飲茶”でした。
さて、私達は満足のいく飲茶にありつけたか否か?!
……つづく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 9月18日

旅行に備えて、まず私が買いに行ったのは「胃腸薬」と「整腸剤」。
言うまでもないですが、「胃腸薬」は食べ過ぎた時用。
ちなみに「整腸剤」は、もしアレルギー症状なんぞが出た時に、
それを薬でおさえてでも次の食事が出来るように、です。
(こんなんで「ダイエット中でーす」なんて言うたら、どつかれるわ……。)

さて、この旅で、香港での食事の回数は7回。
「たったの7回でどんだけ食べられるかなあ。一回一回を大事にしよーな、おおーっ。」
てな具合で、短期集中型香港ツアーは始まりました。

格安ツアーの航空機は午後便、と相場は決まってますわな。
このツアーもしかり、香港のホテルに着く頃には、そろそろ日も暮れかける時間でした。
「今日はご飯食べてホテルで寝るだけやなぁ」と思てた私達なんやけど……
ムムムッ、香港はそんな甘っちょろい所ではなかったのだった!
「おなか減ったわぁ〜。晩ご飯、どこで食べようっかな〜」とホテルを出たまま、
イキナリ約6時間ものあいだ、初体験の香港の街をほっつき歩いてしもたんです。

じつは当初の計画では、「初日の夕食は屋台へGO!」と決めてました。
それがですねえ、空港〜ホテルの送迎をしてくれはった現地ガイドさんにですね、
「真夏のこの時期、屋台のモノを食べたら絶対に食中毒になります。
 即入院。日本に帰れません。昨日も入院した人が4人いました。
 絶対ダメッ!ダメダメダメェーッ!!」……と言われてしもたんですね……。
そこまで言われたら、抗うこともできません。反抗期も過ぎてるし。
で、屋台計画はアッサリ却下。
でもなんとか、庶民派の店に入りたかったんです。
観光客向けのレストランではなく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 9月26日

とりあえず、ガイドブックで適当な店に目星をつけておき、
ドキドキワクワクしながら街へ出てみますと、
そこはなんだかもう、お祭りみたいな賑わい。
あちこちに屋台が立ち並んで、祇園祭の歩行者天国のごとく、
大勢の人がゾ〜ロゾ〜ロと歩いているんです。
この人の多さに、まずビックリ!
そして、店の多さにもビックリ!!
香港って、何もかもが“多い”。
人も多いし、店も多いし、バスもタクシーも、食べ物の種類も、何もかも多い!
なんかもう嬉しくなってきて、いきなりガンガン歩いてしまいました。
そしてついに、ガイドブックで見た店を発見。
なんと言っても、ガラス越しにブラブラと吊り下げられた、
北京ダッグならぬ、北京チキン(?)に一目惚れ。
入り口で「いらっしゃ〜い」てな感じで呼び込みしているお兄ちゃんにつられ、
ドキドキの初入店です。
さて、そこで見たものとは……?!

……と、引き延ばすほどのことでもないんですが、
めちゃめちゃオモロい日本語メニューに出くわしたのです。
そもそも、ガイドブックに「日本語メニューあり」と書かれていたのが入店した一番の理由でして、
そのメニュー表だけが頼りの私達だったんです。
が……そのメニューを読んでみると、
「プタ焼きンば」
「野菜入リ焼さラどソ」
「屯ヤツ炒ぬ」
ってな具合で、私達はもう「?????」状態。
「プタやってぇ〜、puta!!」
「この“ん”、45度ひっくり返ってるでぇ〜!」
「“トンヤツ”って何や?あ、もしかしてモヤシ!」
「ラどソってどんな歌や〜?」
「炒ぬ……回したらアカンがなー」
と、ツッコミ所があまりに多すぎて、笑いが止まらないったらもう。
入ってイキナリ笑うのは失礼なんで、笑いをかみ殺していたんですが、
メニューを見るとどうしても「クックック!」とお腹の底からこみ上げてきて、
もうどうしようもない。
一通り笑い終わるまで、なっかなかオーダーできなかったのでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月1日

「オイオイ、まだ決まらんのか」って言いたげな店員さんの視線を感じたんで、
一旦、笑うのはやめて、真面目にメニューを見た時、
ある重要なことに気付いたんです。
この日本語メニューに載ってんのって、ほとんどご飯類と麺類だけやん!
一品料理は、普通の中国語メニューにしか載ってへん。
さあ〜て、困った。
ここで炒飯だけ食べて帰んのはイヤだ。
店の入り口にぶら下げてあった、あの私の心を一瞬にして奪った丸鶏とか、
強火でサッと炒めた野菜なんかが食べたい。どうしてもっ!
……が、メニューの名前が、じぇ〜んじぇん分からんのです。
「漢字やし雰囲気でわかるやろぉ〜」なんて、
お気楽な事を思てた私が……甘かったのです。
えーい! こうなったら一か八か。
適当に「コレとコレとコレ」と言ってみたんですが、
何だか店員さんが色々おっしゃっている……。
どうやら「量が多い」とか何とか……かな???
まったく理解不能なので、「ハーフサイズ、プリーズ」だの、「コレはノーでこっちプリーズ」だの、
適当にいろいろ話してみたんですが、
通じていそうな気配はなく、店員さんは色々言い残して去ってしまった。
「これって、ヤバイ……?」

さあ、それから料理が運ばれてくるまで、どんなに緊張したことか!
「あの鶏丸一匹きたらどうしよう〜!」
「テイクアウト、プリーズって言うてみよっかぁ」
「宴会料理みたいなんがきたら恥ずかしいなー」
2人でドッキンドッキンしながら待っていると、結局このような物が運ばれてきました。



ああ、いちおうマトモやったみたい……フゥ。
2人してホッと胸をなで下ろし、香港最初の夕食タイムとあいなりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月4日

コレ、結局なにかといいますと、
左上のモノが、例の「鶏一匹くるのでは…?」と心配してたブツなんですが、
豚肉を塊のまま焼き上げたものでした。
丸焼きではないと思います、たぶんね。
「そうや、ちゃんと“猪肉”という字を見てオーダーしたやん。鶏がくるわけないやん」と、
今さら思い出す私なのでした。
中国語では、豚は“猪”と書くんですよねー。
(台湾に行った時に、「猪の血豆腐のスープ」という、
 かなり勇気の要るメニューを食べた時に覚えました。美味しかったんだなぁ、コレが。)
焼いた骨付き肉を大胆にブツ切りにしたものですが、
皮はせんべいのようにパリッと香ばしく、
肉はほのかにピンクで、肉汁をうまく閉じこめたまま、柔らかく焼き上げられていました。
味は皮にふった塩のみで、肉そのものを味わう感じです。
手前のは油菜(ユウツァイ)っちゅー中国野菜やろーと思うんですけど(たぶん)、
湯通しした菜を強火でサッと炒めて、これも塩をふっただけのもので(た、たぶん)、
オイスターソースが添えられてました。
店の様子をよく観察していると、
どうやらこのお店、上記の2品とご飯を詰めたテイクアウト弁当も名物のひとつらしいことがわかりまして、
適当なオーダーのわりには、なかなか「当〜た〜りィ〜!」やったみたい。ラッキー!
ほんま、この豚はおいしかったです。
こんなに肉をプリリッとジューシーに、なおかつ柔らかく焼き上げられたら、
きっともう余計な味付けなんか必要ないんですね。
シンプルに素材を味わう、というこの趣向、
醤油のみで刺身を食べる日本人の趣向にピッタリ一致して、とても魅力的でした。
あそうそう、右上のは“野菜入り焼きうどん”です。
野菜タップリで、マイルドなオイスターソースだけのストレートな味付けでした。
焼きうどんだぁーい好きっ!!な私は、大満足な夕食でした。
でも……やっぱり量は多すぎました……。しばらく苦しかったぁ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月7日

↓ これは、初めての朝食。
ちなみにこのツアー、食事も観光も一切ナシのフリープランです。


やっぱり朝は“朝がゆ”やんな〜という、ごく一般的なイメージに従いまして、
ホテルの近所でたまたま見つけたお粥屋さんに入りました。
ここは、専ら地元の人々が出勤前に朝食を済ませるような店みたいで、
私達みたいにヘラヘラ笑ってる観光客なんか、一人もいません。
そんな中で、フラッシュをバチッ!とたいて写真を撮んの、どんな恥ずかしかったかぁ〜。
でも撮ったで〜。

それにしても、ドンブリ鉢ほどの大きな器に、こぼれんばかりのこのお粥。
これでなんと、300円ほどです。安いなぁ。
私がオーダーした左のんは、ほどよい半熟卵がマーブル状に溶け込んだお粥で、
あっさりまろやかな塩味タイプ。
お米からしっかり炊きあげてあって、米粒の少ないトロリ〜ンとしたお粥です。
「全部は食べられへんわぁ〜」という言葉と裏腹に、どんどんレンゲは進み、
すっかり空になりました。
右のお粥には、じつはでーっかい魚団子が入っています。
もうゴロンゴロン!
お粥全体にも魚のダシがよく出ていて、たっぷりの香菜がドバッ!
味も、団子の量も、かなりボリュームがあって、
結局、全ては食べ切れませんでした。
おいしかったのに、ごめんなさい!お店の皆さま。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月8日

そうそう、上の写真のバックにもちょっと写ってますけど、
香港の庶民的な食堂って、一般的に内装が「白いタイル貼り」なんかなぁ。
そういう店に入ると、とても気軽な雰囲気で、値段も安かったんですよね。
テーブルやイスも、よく日本でも屋台なんかにあるみたいな、
プラスティックの丸テーブルにビニール張りの丸イスってな感じ。
ちょっと高級っぽい店や、観光客向けの店とは、まったく雰囲気が違うようですね。
白タイルって、けっこう清潔感があって感じいいです。
ちょっと“お風呂”っぽいけど……。

さーてと! 今日のお昼は、いよいよお目当ての「モチモチ皮の飲茶」を食べるゾ!
大きな目標を胸に掲げつつ、対岸の香港島へ向かうべくフェリーに乗りました。
(ホテルは九龍島でした。地下鉄でも移動できるんですけど、
 フェリー好きなもんで、とにかく乗りました〜。)
余談ですけど、“フェリー乗り場”らしきところに、改札らしきものがあり、
直接、お金を料金箱に入れるらしいんですが、
あいにく小銭があらへんかったんですよね。
で、「おつり、ありますかぁ?」っていうジェスチャーのつもりで、
改札のとこに立ったはったオッチャンに、大きいお金を見せたところ、
「オッケー♪」って声が笑顔とともに返ってきたんです。
ヨシ!とそのお金を入れたら……それっきりでした。
……そんなもんなんですね……。
しかも、船を降りてからよ〜見たら、
フェリーの一階と二階は乗船料も違い、改札口も別なんです。
私は“安い方”の一階に乗ってしもたようで……。
料金は充分、二階席に乗れる金額を払ったんですけどねぇ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月10日

あ、フェリーは香港島と九龍島を結ぶ「スターフェリー」です。
二階建ての大きな船なんですけど、
一階はなんとなく地元の人が多いみたいで、二階は観光客が多いみたいでした。
一階で記念写真を撮ってたら、ジロ〜ッと見られてしもた……。
それと、すっかり忘れてましたけど、
一日目の夕食の後、何時になっても人がゾロゾロ歩いているのにつられて、
屋台を端から端まで見て回り、屋台の買い物ハシゴもして、
ホテルに帰り着いたら夜中の12時でした。
香港の人って、なっかなか家に帰らはらへんのねえ〜。

さて、香港島でまず向かったのが、乾物街。
乾物問屋が集まるエリアってとこに行ってみました。
歩いてたら、ほんまに乾物の店ばーっかり並んでます。
それも問屋街なんで、売ってる規模が違うんですよね。
なんでもかんでも、段ボール5杯分ぐらいずつ売ったはるんです。
道にイキナリ、カチンコチンに干したナマコがザルに30匹ほど並んでたり、
歩道の柵にヒモで雷魚が干してあったり、歩いてるだけでも面白い!
ちょっとした横道に入ると、大通り沿いの店よりもいっそう問屋らしい店が並んでます。
ここではナマコの並んでる量もハンパやない。
雷魚も“暖簾”のごとく、ズラズラと干されておりました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月16日

このエリアに来てまず何をしたかと言いますと、ツバメの巣デザートを食べました。
やっぱり食べることかいな〜。
ココはさすが問屋街、ツバメの巣だの、フカヒレだの、
普段そうそう出会わへん高級素材も、バンバン売ってます。
これを逃す手はないでぇ〜!というワケで、超贅沢な“おめざタイム”でございます。
「燕専門店」みたいなニュアンスの店があったんで、さっそく入店。
わりと普通の食堂っぽい内装に似合わず、
めっちゃゴージャスな螺鈿細工と彫刻の施されたのテーブルセットが置かれ、
めっちゃめちゃ高そうなツバメの巣の干物が、ガラス棚に陳列されてます。
「問屋街やし安いハズ」、「でもモノがモノやし、すごい高かったりして…」
そんな2つの心の声に惑わされつつも、思い切って注文しました。
するとオッチャン、「熱いの?冷たいの?」とお聞きになるではありませんか。
(うーん確か日本語やった気がする……。)
注文したのは「ツバメの巣のココナッツミルクデザート」なんですが、
ちゃんと冷or温、両方あるんですねえ。
猛暑やったんで「冷たいのを!」と言うと、オッチャンは冷蔵庫の扉をパタンと開け、
「ハイ、どーぞ」と蓋付きの小鉢を出してきゃはりました。
は、早っ!
よく冷えたココナッツミルクは、程よい甘さで、とてもコクがあります。
その中に、チュルンとしたツバメの巣が、大ぶりのツブツブオレンジジュースのごとく、
たっぷり入っていました。
それ自体は、ほとんど味のあるモノでもないんで、やっぱり食感を楽しむもんですね。
冷たいゼリー状のものが、ココナッツミルクと共にチュルン、チュルンと口の中で滑って、
この暑い香港でいただくといっそう心地よい、気持ちのいいデザートでした。
そして気になるお値段は……小鉢一杯で1000円ぐらいかな。
相場はよう知らんけど、なかなか満足な気分になれましたよ〜ん。
写真なくてスンマセン。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月18日

ジャ〜〜〜ン!!

やっと出ました、お目当ての“飲茶”。
乾物問屋街で調子に乗って買い物をして、お腹へったったらもう……。
なんしろ、得体の知れん物体がいっぱい売られてて、
魚の胃袋を「これ、イカ?」だの、クラゲを「火星人の干物?」だの、
適当な発想で店の人に聞きまくってたら、つい夢中になってしまった。
あげくの果てに「1s8000円」ぐらいで売ってる大量の干物をたった一個、
指でつまみあげて、「ワン ストマック ハウマッチ?」と問うて店の人の失笑を買い、
それでもめげずに魚の胃袋2個のみ、数百円での購入に成功。
……てな事ばっかりして、すっかりお昼時を逃してしまったのであります。
これだけのハラヘリ状態、飲茶を堪能するには最高だゼ!とばかりに、
見つけた店へ喜び勇んで入店。
とにかく、何を置いてもまず「モチモチ皮の海老餃子!」とばかり、
なんとなくそれっぽいものをオーダーしてみたところ、
上のような“感動的な透明感”の蒸し餃子様が運ばれてきたのです!
ああ〜これよコレッ!!
ムムゥたまらんんんっ! ぜひアップでどうぞ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月19日

ほう〜らぁ〜、どうですぅ〜?
ツヤツヤ輝く、この透明な皮!
エビのオレンジ色と、ニラの緑が透けて透けて、今にもプリッと飛び出しそうでしょー。
見ただけで「うひょひょ〜ぉ〜!」と奇声をあげ、
お箸でつっついてまた「うひょひょひょ〜ぉぉ!!」
香港ではプラスティックのお箸が一般的なようなんですが、それゆえ、
モチモチ皮が「ペタアッ!」とくっつくんですよね。
で、もう「ペタッ、ペタッ」て、お箸でつっつきまくっては感動の奇声。
「ペタッ!うひょ〜!ペタッ!うひょ〜」。早う食べろって? ごもっとも。
食べました食べました、も、もうぅ〜……期待以上ぉっ!
モチモチでプリプリで、ネッチリして、中からジュワァ〜っとジューシーな具があふれ出て……。
最高おっ!

……と書くと、まるで目的通りにたっぷりと「飲茶を堪能」した……かのようでしょ?
それが、世間じゃそうは問屋がおろさん、と申しましてね、
この感動、たった数分後にはブッチリと断ち切られてしまうのであります。
たった3品オーダーしただけで、突然、店員さんがある行動に。
大事なメニュー表を、なんと、イキナリ取り上げられてしまったのです!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月22日

ああ、やはり奇声が悪かったのか、
それともペタペタお箸をくっつけまくった私の態度が店員さんの怒りをかったのか、
とにかく、テーブルにやって来た店員さんが、メニュー表をサッと無言で持ち去ってしまわはったんです。
え?え?なんで? 「い、行かないでぇ〜」と手を伸ばしても無駄。
しかし、次はコレとコレとコレを注文しよう、と、すでにやる気マンマンな私達、
あっさり引き下がるワケにはいきません。
「えきゅすきゅーずみー、ワンモアーオーダープリーズ、あいウォントもあーおーだー」
……めちゃくちゃな英語で店員さんに食い下がってみたんですが、
店員さんの頭上には、どんどん「?」マークが増殖するばかり。
そして、首をかしげながら行ってしまったと思ったら、
何か紙を持って帰ってきてくれました。
「やった!メニュー表だ。追加注文するゾ」と張り切ったのもつかの間、
その紙は……会計表でした。
「帰れってことなのね……」
ああ、感動のモチモチ飲茶は、なんとたった3品で(それも二人で)終了とあいなってしまいました。
なんでやね〜ん!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月23日

ま、ひと言でいうと「閉店時間だった」みたいなんですけどね。もう2時頃やったから。
さっき、あんな愛想よう迎えてくれはったのに……。
入り口の看板には、朝から晩までやってるように書かれてたのになぁ?
どうも納得いかんのですが、結局、追い出されてしまいました。
しょうがないんで、ここはとにかく観光しようと「ヒルサイド・エスカレーター」に乗りに行きました。
香港に行かはった人はご存じと思いますけど、アリャ〜何ですか?!
香港の人はエゲツナイ事を考えはりますな。
「ヒルサイド・エスカレーター」…つまり「丘の側面のエスカレーター」ですが、
これがもう、そのまんまなんです。
「丘の側面にエスカレーターがついている」んです。ずうーーーーーーっと!
丘て言うても“つつじヶ丘”とかとちゃいますよ、香港島のてっぺんまで続く大規模な丘ですよ、
それをアンタ、エスカレーターで登ろうなんて、誰が考えますか!
京都駅ビルのエスカレーターでさえ、たいがい長いと思てるのにさ、アタシなんか。
それをまた考えるだけにとどまらず、ホンマにエスカレーター設置してしもたんやから、
そらもうスゴイね。褒めたげる。拍手喝采。
そもそも、山頂付近にまで高層マンションがビッシリ建ってること自体、
ちょっと私には考えられへん事態なんやけど、
海辺から山頂のマンションまで帰宅するのにエスカレーターを延々乗っていくなんたぁ、
なんかもう、アンタはエライッとしかよう言わんね、わたしゃ。

……と、すっかりオバハンになりましたが、このエスカレーターに乗る前に、
ひとつ、どうしてもしなければならぬ事があったのです。
それは……焼きたてエッグタルトを食べる事なのです!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月24日

旅行前に、友人から教えてもろた耳寄り情報によると、
「文武廟」ていう、香港で有名なお寺からヒルサイド・エスカレーターへ行くならば、
絶対に食べておくべきエッグタルトがあるそうなんです。
なんでも、焼きたてアツアツのタルトだそうで……ぐうぅ〜〜たまらんっ! 食べいでかっ!!
お寺のお参りを済ませた私達は、さっき飲茶の店を追い出されたことなんかすっかり忘れて、
ランランと目を輝かせて歩き始めたのでした。が……。
ない、ない、ない!
店がない!!
聞いた場所に、それらしき店が見あたらんぞよ?
もうチョイ先かな〜と、どんどん歩いてみたものの、甘い香りのひとつも漂ってきーひん。
そのうち、ろくに食事してへんせいで、お腹が減って減って燃料切れ状態に。
しかしお腹が減ればなおのこと、ここで引き下がるワケにはいきません。
意地でもエッグタルを食べてやるぅ〜!
坂道をどんどん下って、もうこんなとこに絶対ないわ…という場所まで行ってしまいました。
そして結局、何の収穫もないまま、今来た坂道を引き返すことに。
坂を上る私達の、足取りの重くノロイことと言うたら……。
ガックリしながらヒルサイド・エスカレーターまで引き返し、乗りかけた時、
なぜかふと、隣の乗り口から乗りたくなったんです。
(このエスカレーター、途中に何カ所も乗り口があるんですよね。)
そして隣の乗り口まで歩いたら……なんと、その横にお菓子屋さんらしきものが!!
そうです、その店こそウワサのエッグタルト店やったんです!
ひと筋ズレてたんですよねー。
それにしても、食べることになると妙な勘が働く私なのでありました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 10月26日

お目当てのお菓子屋さんのショーウインドウ。
なんとも素朴な雰囲気でしょ?


肝心のエッグタルトが見当たらなくて一瞬、不安になったんですが、
おばさんに「あのぉ〜エッグタルト?」と言うと「コレコレ!」とばかりに箱の蓋を開けてくれはりました。
箱の中にズラリと並んだ卵黄色のタルト達は、まさにオーブンから取り出されたとこって感じ!
さっそくひとつ購入して、オオカミのようにガブリッ!とかぶりついてしまいました。
ほえぇ〜〜シ・ア・ワ・セッ♪
サクッとクッキーのような音を立てるタルトに、
卵をたっぷり使ったプリンに似た、ふくよかな甘みのクリーム。
お腹が減ってフラフラで、店を探し疲れてほぼ諦めてた私達には、
珠玉の一品としか思えませんでした〜。
肝心のエッグタルトの写真は……思いっきりカブリついてる現場写真しかないんで…失礼。

この後はエスカレーターに終点まで延々と乗り、
すぐにバスで丘の麓まで降りてきて(何してることやら…)、名高い“香港の夜景”を見物に行きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月1日

香港の夜景です!


ギンギラギン☆★☆
普通のコンパクトカメラで、しかも手持ちで、見物客を避けながら撮った写真でさえ、
こんだけギンギラに写るんやから、
いかに香港ってとこは電気がぎょ〜うさん点いてる街かってことですね。
電力消費量もハンパやないでしょねえ……。
ウットリというより、“これでもか”的派手さに圧倒され、釘付けになりました。
とにかく、綺麗です。
そやけどこれでもし、真ん中の海がなかったら……それこそギンギンしすぎて何が何やワカランかも。

しかし、いくら夜景が美しくても、お腹ペコペコなのはどうしようもありません。
考えたら、朝は卵入りお粥、昼の飲茶は2人でたった3品、直径7pほどのエッグタルト1個、
今日、食べたのはそれだけです。
それも、食べるの目的で旅行に来た私達が、ですよ。
でもでもでも! 「どうしても観光客向けの店はイヤ!!」と、ヘンなとこで強情な私達、
この超観光スポットを離れるまでは夕食はお預けだ〜と意志を固めてしまったんです。
後からフラフラになることも、この時はつゆ知らず……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月3日

真夏やったんで日の入りが遅く、私達はみやげ屋を隅々まで見て周りながら、
日が暮れるのをひたすら待ちました。
やっと暗くなって、上のような夜景を楽しんだわけですが、
ほんとおぉーーにお腹が減ってたまらんようになって、
この後サッサと下りのケーブルに乗り込んだのでした。
そして山裾の駅に到着し、さあやっと夕食だ!と張り切って歩き出したんですが、
この辺り、見事にな〜んの店もない……。
「しょうがないし、フェリーで九龍島に行ってから食べる?」
「いや、その頃には私は倒れてるよ、絶対」

ガイドブックを見ると、フェリー乗り場の近くに大きなレストランがあるようなので、
狙いとは違うけどもうそこでいいっか、ってことになって再び歩き出しました。
しかし、ここで私は香港の本質(?)を見た!
人が歩くことをぜんぜん考えてなーいっ!!
完全な車優先社会だっ!
すぐソコなのに、横断不可能な大通りに何度もぶつかって、思うように進行できないんです。
目的の建物はさっきから見えてるのに、反対方向へ回らされたり、
一旦、向かい側へ歩道橋で渡らされたり、もうどんなにグルグルと遠回りしたことか!
ああ、近くて遠いレストランよ……。
これから香港へ行かれる方はご注意を。

ほんとにフラフラになりながら、ついにレストランのあるビルに到着した時には、
2人ともすっかり無言状態。
でも、ビルの入り口に掲げられた「いらっしゃいませ♪」みたいな看板を前にして、
みるみる目がキラキラ。
その看板には、『祝!10周年記念。お祝いフェア開催!!』
……というような事が書かれていました。
おお、いいんじゃな〜い!と期待してビルに入ると、レストラン入り口にまたまた看板が。
よくわからんけど、なんとなく解読してみたところ……
「いつもご贔屓ありがとうございます。おかげさまで当レストランも10周年を迎えることができました。
 これを記念に、10周年祝賀フェアを盛大に行いたいと思います。
 期間中には、特別コースメニューをご用意して、皆さまのご来店をお待ちしております。
 来月1日の改装オープンをお楽しみに!」

ちょっと待って……ら、来月?! 改装オープン???
バタッ (気絶)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月5日

「ええいっ!トイレだけでも行ってやるうっ!」と叫んでみても、
この大きなショックはどうしようもなく、
仕方なしに横にあった自動販売機で紙パックのウーロン茶を買い、
ビルの前の石段で虚しくチューチュー吸っておりました。トホホ……。
ま、結局、気を取り直してまた歩き出すと大きなオフィスビルを見つけ、
その地下にあった小ぎれいな中華料理店に入ることができたんで、
空腹でのたれ死ぬ事態にはならずに済みました。
きっと私達、メニュー見る目が血走ってたでしょう。
じっくり選ぶ気持ちの余裕もなかったので、コース料理にしました。
コースもいいもんですね、何が運ばれてくるかお楽しみやし。
中でも印象に残ってるのは、キュウリより太くて、ズッキーニより細いぐらいのものを、
柔らかく煮てあっさりあんかけに仕上げられたもの。
何個かにひとつ、ビックリするほど苦いのがあって、
まるで「タバスコ入りトマトジュース」とか
「わさび山盛りにぎり寿司」とかを前にしたようなドキドキ感を味わいました。
でも、苦いの以外はとても美味しかった♪
そりゃそうでしょ、こんだけお腹減ってりゃ、たいがいのもん美味しいわサ。
ちなみに、ミニ鮑(トコブシみたいやった…)まで追加注文して、
お値段は一人前2000円ほどでした。すごーくお値打ち!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月15日

えー、例によって締め切りに追われておりました。
ただ例によらない事がひとつ……なぜかライターではなく、イラストレーターをやってました。
まったくの未経験なのに……。
人生、何が起こるかわかりませんです、ハイ。

さて、またしつこーーく香港の続きを書きま〜す。もし呆れておられなければ、もう少しお付き合いくださいませ。
さぁついに3日目がやってきました。昨日が観光初日で、今日が観光最終日。
本日は九龍島を楽しむでーって日です。
まず朝食は、どうしても食べたかった海老ワンタン麺。
見てください、このデカワンタン!



これ、見た目だけでなく、中身もスゴイんですよ、かつての某CMやないけど。
わかります?ワンタンの表面がゴツゴツしてますやろ、その“ゴツ”1個につき海老一匹なんですよ!
それだけやありません、つなぎがほとんどないんです。
いちおう“固まり”になるように片栗粉をまぶしたぐらいで、正味「海老」なんです。
うーん、一個のワンタンに12、3匹ぐらい入ってるんとちゃうかな……。
つまり4個で48〜52匹ってこと!
これで一杯500円ぐらいですよ!って、すぐ値段の計算をしてしまう私……。
そやけどね、日本のスーパーでむき海老を買うたら、だいたい体長5pのが15匹で400円ぐらいしますやん、
……って、まるで主婦。
もっとスゴかったんは、隣のテーブルで海老を500匹ぐらい山積みにして、
おばちゃん2人で“丸めまくっている”状況。大・迫・力!
で、お味はっちゅーと、海老はプリプリでとっても美味しかった♪
麺は、すごく細くてキシキシしていて、「魚ぞうめん」にソックリでした。
それに長すぎる。1メートルぐらいあるで、ありゃ。
これは好みによりますね。
スープはすっごいあっさり塩味で、この細麺にはよく似合ってました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月17日

朝食後、街をフラフラ歩き回ってショッピングを楽しんでいると、
あるものが視界に飛び込んできました。
「山積みの亀のコウラ」です。
     ↓

あっ!!これはもしや……!?
そう、かの有名な“亀ゼリー”のお店が目の前に現れたんです。
当初、まったく食べる気なんかなかったんですが、
これぞ旅の不思議なところ、な〜んか知らんけど、
その地にくると急に「これは食べなアカンよな」と思てしまう事ってありません?
私達はほんとに“なぜか”その店に吸い込まれるように入店してしまいまして、
亀ゼリー初体験をやってまいりました。
黒いのが「亀ゼリー」、ミルクティーのようなものが「亀茶」でございます〜。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月20日

ところで、お味のほうは……
まず、真っ黒けでちょいとグロテスクな亀ゼリーですけど、
コレ案外イケますえ。
いわゆる“漢方薬局の香り”がして、漢方系が大丈夫な人やったらおいしく食べられます、きっと。
食感はごく普通のプルンッとしたゼリーで、よく冷えててスッキリしました。
こちらは甘いシロップをかけて食べるよう指示され、まぁデザート感覚でいただけますね。
さて、問題は亀茶です。
こちらは温or冷どっちか選べるんですけど、「お茶やしホットがええかなー」って思ったんですよね。
そしたらなーんか、ぬる〜いのが来まして……。
味がまた、な〜んかとっても不思議な……モワァ〜っとした中途半端な味(失礼!)なんですねえ。
お茶という感じでもなく、まさに“亀エキス”っていうか。
これには塩を入れて飲め、という指示があったんで、やってみたんですけど、
んん〜……なんかだんだん、“お茶”なんか“汁物”なんかわからんようになってきて……。
ま、好みの問題かもしれませんがね。
しかし、なんか身体には良さそおぉーーな気配でしたよ。
気のせいかもしれませんけど、胃腸の動きが良うなった感じがしたし(これ以上胃を動かしてどうする!)、
体内からエネルギーが湧いてきそうな気分でした。
お値段は、ゼリーが1000円ほど、お茶は500円ほどでした、たしか。
皆さんも香港に行かはったら、ぜひお試しあれ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月24日

さて、今日の重要なお仕事は、スーパーでのお買い物。
しかし……香港て、ごく普通のスーパーが少ない? すごーく探したけど、なかなか見つからへんかったなぁ。
日本国内でも、旅行に行くと必ず現地のスーパーに行きます。
なんか生活感があるでしょ、スーパーって。
ただし、できるだけ大手のスーパーやなくて、近所の産物を仕入れて販売してるような小さなスーパーがおすすめ。
で、香港でもそういうスーパーみたいなんがないかな〜て思ったんですが、
なかなか出合えへんから、めっちゃめちゃ歩き回って探しました。
結局、オシャレっぽい店しか見つからへんかたんですけど、大量に食材なんかを買い込みました。
荷物が増えすぎたんで、タクシーで一旦ホテルに帰って荷物を置き、また繁華街へ。
タクシーが安いから、気軽に乗れるんですよね。

さぁ〜ショッピングの後は、待望のお昼です。
ここで飲茶を食べへんかったら、当初の目的が達成されぬ!
いざっ!!……ということで、友人がガイドブックで探してくれた飲茶の店へレッツゴーです。
が、目的地へ行ってみると、店はあるんやけど、店名が違う。
大型ショッピングセンターの中にある店やったんで、なんか階を間違ってたりするんかな……
と思いまして、インフォメーション係のお姉さんに質問してみました。
しかし、例によって、何を言うたはるんかサッパリわからへん……。
どうやら「店が変わったけど、飲茶はちゃんと食べられるよ」とか何とか……。
それならいいか、と、「オッケー、サンキュー」などと言いつつ、
わかったような顔をしてエスカレーターに乗り、もう一度店に向かったんですが、
今度はさっきの店へ辿り着かない。
途方に暮れて、またまたインフォメーション係のお姉さんに泣きつきに行くと、
警備員のおっちゃんも出てきて「あーだこーだ」と、超恥ずかしい事態になってまいりました、トホホ……。
結局、警備員のおっちゃんが一緒に来て案内してくださり、店に直行するエレベーターに乗せていただきました。
香港の人は親切です。そして私達はどーしょーもない奴らって感じ……。

こうして、苦労の末やっと店には辿り着いたんですが、ここでもまた問題が!
どうやら人気店らしく、入店待ちの行列が出来ていたんです。
店の前に案内人らしき人が立っていて、とにかくその人の前に行ってみると、
番号札を渡されました。
その番号札を持ってイスに座り、呼び出し放送が聞こえてきた時、気付いたんです。
私達、中国語の数字をまったく知らないってことを……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 11月26日

さて困った……、番号を呼ばれても私達にはわからへん。
そこで私達は、とにかく現在、まわりにいる人々をしっかり覚えました。
この人らが全員いなくなったら私達の番ってこと。
そうしてる間にもお客さんは次から次へとやって来て、周りはごった返してややこしいのなんの。
一組、二組と覚えた顔ぶれが減っていくたび、だんだん緊張が高まってドキドキ。
まるで就職試験の面接でも受けに来たみたいです。
数十分が過ぎ、ほぼ新顔が揃ったかと思われる頃になると、
もう番号が呼ばれるたびにピクッ!と身体を強ばらせるありさま。
「そろそろだゾー」と思ってからは、案内係の人の前に出て行っては「アンタ違〜う!(中国語)」と言われること数回、
ついに「ハイどーぞ(中国語)」と言ってもらった日にゃぁも〜、嬉しかったよおおおぉ〜!
そんなこんながありまして、やっとの思いで飲茶タイムがやってきたのでした。

ついにありつけた、お目当てのモチモチの飲茶に感動っ!!



二人でこの倍ほどは食べましたよ〜。
手前左のなんか、ほんっとにモチモチ皮でもう〜 q(≧∇≦*)p キャーッ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 12月1日

エッ!12月!?
うっそぉ〜って感じですねえ、ああ忙しない。

上記の飲茶、少し説明をしときますと、
手前左のが、何よりも“モチモチ感充実”の一品、海老入り餃子です。
メニュー表では、白鷺をかたどった実に麗しい餃子の写真が載せられてて、
それに心をググッと惹かれてオーダーしたんですけど、来てみたらまったく“普通型”でした。
なんでや〜(ダダダダ地団駄)。
でもま、モチモチ感に免じて許しといたげるぅ♪
手前右は、中華まんを棒状にしたようなもの。
きめ細かい生地で、口の中でのフンワリ感が優しくてよかったな。
奥の左のは「フカヒレ餃子」。
私達が狙ってたのは“餃子の中からフカヒレがドバッと出る”もんやったんですけど、
これも来てみたら“フカヒレスープの中に普通の餃子が浮いている”ちゅー代物でした。
なかなか世の中、思うようにはいきません。でもいいんです、美味しかったから(ウフフのフ)。
奥の右は、具を湯葉で棒状に包み、いったん油で揚げたものをスープで煮てありました。
確かまだこの倍か、それ以上は食べたと思います。
今度こそ、大満足!!
こうしてついに、私達の旅の目的は達成されたのでありました。

ビックリしたのは、やっぱり値段です。
繁華街にある人気店で、かなりキレイな店であるうえ、けっこう高級感ただよう雰囲気、
そして何より、ひとつずつ丁寧に手作りされたことが伝わってくるような料理……とくれば、
ある程度の料金を予想しますよね。
私の感覚でいくと、日本やったらまぁ一人3000円から5000円ってとこかな。
それがなんと、一人1000円、したかしてないかやったんですよー!
「住みたいっ!」と思わず叫びましたね、いやホント。
香港の飲茶って、時間帯によっていわゆる「タイムサービス」みたいなものが一般的にあるそうですね。
私達は入店待ちをしたこともあって、結局3時頃に入店したんです。
これがかなり「割引タイム」やったようですね。
みなさんも、飲茶タイム割引については、よく調べてから行かはるといいですよ♪

さあ、ついに次の食事が「最後の晩餐」となります。
香港レポートもそろそろ(やっと)終わりますので、ご安心(?)ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 12月4日

さて、食後の観光。
「ゴールドフィッシュ ストリート」、なんとゴージャスな通り名!
……と、ガイドブックを見て興奮したんですけど、フツーに訳したら「金魚通り」です。
な〜んや、たわいない……とはいえ、よう考えたら「金魚通り」ってどんな通りやねん?!
そんな疑問を解き明かすべく、さっそく現場へGO。
地下鉄を降りて地図通りに歩いていった……のは良かったんですが、
あんまりこんなとこ、観光に来る人いないんでしょうか、
地図が途中で途切れてて、想像で歩いてるうちに道に迷ってしまったんです。
どこもかしこも、“香港といえば思い浮かぶ”あの看板の群ればかりで、
ぜーんぜん区別がつかんっ!
仕方なく、通りすがりのおばさまに「ゴールドフィッシュ ストリート?」と尋ねてみたんですが、
怪訝そうな顔をされました。ほんとにそんな名前なんかなぁ……よぎる不安。
それでもおばさんは地図を一所懸命に見てくれはって、あっちの方向だ、と教えてくれはりました。
おばさん、ほんまにおーきにね。
その方向へズンズン歩いてゆくと、おっ!水槽だ!魚がいるぞ!!
ついに到着か、ゴールドフィッシュ ストリート。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 12月13日

来てみてビックリ、こりゃぁまったく金魚街。
本当に金魚を売る店がズラズラ並んでて、まるで夜店の金魚屋さんばっかり寄せ集めたみたい。
香港の人は、そんなにみなさん金魚を飼うたはるんですかね?
道には人がいっぱい歩いてて、金魚屋さんはどこも大盛況。
もう日も落ちて真っ暗やのに、お勤め帰りの人や家族連れなんかでごったがえしてるんですよ。
それに、ちゃんと金魚を買うたはる人、けっこうやはるんです。
なんか不思議な現象……。
金魚を飼うためのさまざまなグッズ屋さんもあったりして、
この道を歩いてたら、いつのまにやら金魚を飼いた〜い気分になるという、
催眠術にかかりそうな街です。
普通のペット屋さんもコッソリ紛れてたんで、思わずハムスター見物。
香港のハムスターも日本とだいたい同じやね、と妙に納得しました。
さすがに私達は金魚を買って帰るわけにもいかんので、お祭り気分でお店を巡っただけでしたが、
それでも充分に面白いエリアでしたよ。オススメ!

さあ、夕食。最後の食事です。
最後に何が食べたいかな〜と考えたところ、やっぱりあの「ブラ〜ンと吊り下げられた丸鶏」が気になる……。
それも、香ばしそうな醤油色のではなく、
なんかナマッ白〜い方のが……。
とにかくフラフラ歩きながら、私達は「ぶら下がり丸鶏・タレなし(?)」を探すことにしました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 12月25日

うぉっとぉ〜! もうクリスマス!? やっぱり師走は師も走るだけあってせわしないっすねえ。
夕食のこと、一気に書いてしまいまひょー。

ありましたありました、ぶらさがり丸鶏。
ちゃんとオセロのごとく、黒と白ヴァージョンがブラブラしてます。
「ここに決定!」
ここも例によって庶民派の店。ゆえに、周りは地元の人らしき方々ばっかりです。
メニューを見たら、いちおう日本語も書かれてるんやけど、
どれがあの“白丸鶏”なんか、なぜかぜーんぜんわからん。
注文を聞きに来てくれはったおば様に「アレを…」と指さしてみたものの、
「はぁ?」という表情。
その状況を見かねたのか、若いお兄サン店員さんが「日本人なら俺に任せろ」とばかり、
おば様を押しのけて側へ来てくれはったんです。
おおっ!強力な助っ人登場だ〜。
そこで行動派の友人、スックと立ち上がってお兄サンを丸鶏のフモトまで引き連れ、
「コレが食べたいの!」と訴えてくれました。あんたはエライ。

結局、注文したのは、ご飯付き鶏肉と、のりスープ。それも二人でこの二品だけ。
最後の晩餐にしては妙なぐらい質素なんですけど、
これがまた、運ばれてきたら「充分やん!」ってボリュームやったんです。
鶏はつまるところ“蒸し鶏”やったんですけどね、
てんこ盛りのご飯…たぶんお茶碗に二杯半ぐらいあるご飯に、
モモ肉一枚分弱ほどの鶏肉がドサッとのり、青菜を添えて一人前。
そして、ドンブリ鉢にたっぷり入った“のりスープ”。
ね、二人でこれだけあったら充分って感じでしょ?

この蒸し鶏、美味しかったぁ〜!
期待どうりでした。
身は火を通しすぎずふんわりと蒸し上げられてるし、
皮がまたウマイ。
いわゆる地鶏のような、少し黄色味がかった皮で、
少々こってり気味の脂にまろやかなコクがある。
噛んでるとジワジワと味が出てくる、これぞまさに鶏の醍醐味。
そしてそのジューシーな肉汁と脂が、ご飯にジュワッと染みこんでまたウマイ。
余分な味付けは一切なく、塩だけっていうところもいい。ちょっと塩辛すぎたけど……。
ああ、やっぱり最後にこれ食べといて良かったぁ〜。

“のりスープ”も印象的な一品でしたよ。
透明な塩味あっさりスープに、香りのいい岩のりがドッバァ〜と入ってるんです。
ドンブリ一杯もあるスープやのに、具はのりのみ。なんてシンプル!
食べてる最中から髪の毛が伸びてきそうなほどの、のりの摂取量に感銘(発想が単純…)。

この店、あまりにも写真を撮れる雰囲気やなかったんで撮ってませんスンマセン。
店の外に出てからパシャッと一枚撮ったら、さっきのヒーローお兄サンがピースしてくれはりました。
きゃ〜お兄サンありがとぉー。
ウム、なかなか満足のいく最後の晩餐でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 12月28日

格安ツアーというのは、帰る日の朝が早いと相場が決まっております。
ツアー参加者が泊まってるホテルは数件に分かれてまして、
お迎えバスが各ホテルを巡って拾ってくれるんですけど、
幸いなことに、私達の宿泊したホテルが最後のお迎えポイントでした。
それでも、なんと5時30分に出発。
必然的に起床は4時30分……です。
満足な夕食にありつけ、最後のショッピングも済ませてホテルに帰った私達、
明日のことを考えて「早よ寝よう!」とは言うたものの……。
「どう考えても、物理的にカバンに入らんわい!」というほどのおみやげの山。
食いしん坊の私、おみやげて言うても、ブランドもの衣料品なんか一切ございまへん。
鮑エキス入りオイスターソース(大瓶)、干しエビ(大袋)、魚の胃袋の干物、
貝柱のオリーブオイル漬け、エビの卵を練り込んだ麺、薬膳料理用漢方セット、
亀ゼリーの缶詰、烏龍茶に桂花茶、朝鮮人参の蜜漬け、日本の海賊版らしきお菓子、
インスタントラーメンにインスタントマカロニなどなどなどなど……、
食品ばぁーーーっかり、大量仕入れ状態!
おまけに、すっごい重さ!
見ただけで頭痛うぅ〜なってきたけど、なんとか持って帰らなしゃあないってんで、
まるでパズルみたいに隙間なくカバンに詰め込み、完成したのが2時半。
疲れ切って眠ったものの、2時間後には起床、というキビシイ試練が最後に待っておりました。
おかげで、関西空港から自宅までの長距離タクシーの中の記憶がない……。

そんなこんなで、すんごい短い時間のわりには、めちゃめちゃ充実した香港旅行ができました。
ダ〜ラダ〜ラと、こんな年末ギリギリまで引き延ばして書いてしまい、
ほんとにすみませんでした。
それでも呆れず、ここまでお読み下さった方々がもしおられましたら、
ほんまにもう、心から感謝いたします! ペコペコ。
感謝のしるしに、行きの機内食のスナップ写真でもご覧下さいませ(…って、べつに嬉しくないかも)。
エアインディアで行ったので、カレーでござります〜。
“ベジタリアンメニュー”をとったのに、サラダの上には堂々と鶏肉サンがのっかってました(……??)。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年 12月31日

このカレー、コロコロした物体が見えると思いますけど、
これ、チーズなんです。
お豆腐みたいな軽い食感で、フワッとしてて、なんか気に入ったわぁ。
左は生野菜のサラダに、鶏の胸肉の蒸したもんがドンとのってます。
ベジタリアンメニューやのに……??
奥のはムースにナッツを散らしたような、謎のデザート。
面白いのは右奥の白うて丸いものです。
これ、ナンの代わりみたいな代物で、すごく薄くてパリッとしてて、
“薄焼きせんべい”って感じでオイシイ。
これってインドの“カンパン”みたいなもんかな〜非常食に使えるやーん、
なんて考えは……失礼?
とにかく、行き帰りともカレーを食べた香港ツアー。
「なんかちょっと違うけど楽しい〜」っていう感覚は、格安ツアーならではやと思いません?
そやからやめられへんねんなぁ格安ツアー!
もちろん、高いお金を出してこそ体験できるものもありますし、
そういうのも当然好きです、誰か連れてってぇー。
ま、当分はやっぱり格安ツアーの面白さにハマりつづけるであろう私なのでありました。

さて、本当に香港レポートは終わりにします。
年内ギリギリ……。
来年はもっと精力的に食べ物探検をするぞぉ〜!(まだ太る気か?)
と、はりきっておりますので、
どうぞみなさま、末永くおつきあいくださいませませ。
では、どなたさまも良いお年をお迎え下さい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

次のページへ





HOMEへ



















SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送