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【6】 2001年 10月30日〜12月7日
     さつまいも・紅いもの話・ホットケーキの話・味覚障害の話


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       常時更新、連続エッセイ

 人生、食べるが勝ち! 

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2001年 10月30日

電子レンジでサツマイモを蒸すと、どうしてもホクホク系になる。
それもおいしいのだけれども、やっぱりあの、ネェ〜ッチリしたイモが魅力的。
オーブンとかストーブとかでじっくり焼けば出来るんだろうけど、
あいにくウチではストーブを使用してないし、
オーブンで焼くのはなんとなく大層な気がするし、
どうしたものかと毎年考えていた。
ガスコンロについてる魚焼き器に、ホイルで包んだイモを放り込んで焼いてみたりもした。
焼けた部分は理想通りのネッチリ感が出たのだが、
中までうまく焼くにはあまりに時間がかかりすぎる。
トースターでもやってみたが、やっぱり時間がかかりすぎる。
時間がかかるのはいいのだが、ガスコンロなんて付きっきりでないと心配だし、
そうなるとやっぱりちょっと大変。
焼き芋専用鍋を買おうとも思ったが、これも結局ガスコンロ使用だ。
そこで、電磁調理器で石焼きイモを作ってみた。
これが、大成功だったのだ!
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2001年 11月1日

ホームセンターで、金魚の水槽なんかに入れる砂利を買ってきて、
ザルに入れてよく洗い、鉄鍋に入れます。
その中に、これまたよく洗ったサツマイモを丁寧に埋め込みます。
電磁調理器にのせてスイッチを入れ、蓋をして約50分。
イモのいい香りがしてきたら、スイッチを切って30〜40分待ちます。
待ちきれなくなったところで、イモを掘り出します。
これも一種のイモ掘り〜?
イモにくっついた砂利を落とし、ハフハフして食べましょう。
ほんとーーに、おいしく出来ますよーー石焼きイモ!
電磁調理器だと、パソコン打ってても横に置いておきゃぁいいし、
ベッタリ付きっきりでなくても大丈夫なんで、とってもラクチンです。
みなさんも、ぜひやってみてね。
あ、ただ、電磁調理器がちょっとコゲちゃった……。
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2001年 11月6日

サツマイモというと、オレンジ煮がとっても好き。
果汁100%のジュースでただただ煮込むだけという簡単料理だけれど、
これがなかなか深い(…ってほどでもないかな…)。
使うオレンジジュースによって、かなり仕上がりが違ってくる。
当たり前といえば当たり前のことだ。
オレンジジュースって、製造メーカーによってすごい違いがあるもんね。
一番の違いは、濃縮還元果汁か、ストレート果汁か。
こりゃまったく違うモンって感じ。
同じ濃縮還元系でも、酸味が強いだの、すごく甘いだの、とろみの有り無し、
ホントさまざまである。
したがって、オレンジ煮も全然違うものが出来上がる。
私の好みはというと、
ジュースで飲むなら断然ストレート果汁が好きなんだが、
この料理には、濃縮還元系の、酸味ひかえめ甘みたっぷり、とろみ有りが良い。
しっかり煮詰めた時、それはそれは食欲をそそるバツグンの「照り」が出る。
しかし、逆手にとれば(?)、
さっぱり仕上げたい時には、上記とまったく反対のタイプを使うといいわけだ。
みなさんも、今晩の夕飯の一品に、またはデザートにいかが?
ああ、秋はやっぱり芋ですなぁ。
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2001年 11月7日

最近でこそ、紅イモはスーパーでも見かけるようになったが、
ちょっと前までは、ほんとに入手しにくかったものだ。
テレビかなんかで初めて見た時は、あまりのドぎつい色に、
「これ食べ物なん?毒ないの??」と仰天したが、
珍しいモノ好きな私としては、これは放っておけない。
がぜん興味が湧いてきたはいいが、そうそう出合えるものでもない。
だから沖縄に行った時には、紅イモグッズをそりゃもう探した探した。
アイスクリームやソフトクリームに始まり、
紅イモスナック、紅イモケーキ、紅イモサーターアンダギー……。
帰りには「紅イモパウダー」いわゆる即席マッシュポテトってやつを大量に買い込み、
よっこらセ〜と抱えて帰った。
お湯で戻しては、せっせとアレンジしてみたところ、
あれはサツマイモなどに比べると甘みがだいぶん少ないので、
いろんな料理に使えるという長所を実感。
お菓子類はどんどん製品として登場しているけど、
これはぜひとも、サラダなんかの料理にも活用したい。
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2001年 11月18日

みなさん、ほんとゴメンナサイ!
「ほぼ毎日更新中」なんて書いておいて、なっかなか更新できませんでした。
言い訳がましいですが、エンドレスな仕事が続きまくって、
お盆からほとんど休んでなかった…。
それも、毎日毎日締め切り地獄の連続で、身も心もヘトヘトになりました。
エンドレスというのはつまり、
ご飯の準備とご飯中・お風呂・トイレ・睡眠の時以外ずーっと仕事してる状態。
しかも、その間さえも頭の中では原稿を考えているという、救いがたい状況。
でも、ついにそんな日々から脱出しました!!
さあ、がんばって更新するゾー。
これからは、もうちょっとよく考えて仕事しよーっと。

えーっと、紫イモの話。
私は昼食によくホットケーキを食べるのだが、みなさんはどうだろう?
「お菓子やん!」って思われるだろうか??
紫イモを生地に混ぜ込んだホットケーキが大好きだ。
焼き上がると、なぜか紫色が真っ青に変化し、
とーってもおいしくなさそうな外見になるのだが、
どーしてどーしてこれがウマイ。
生地の半量ほどイモを入れ、重い生地にするのがオススメ。
メープルシロップがまたよく似合うのだ。
ホットケーキって、甘いわりにバリエーションがきくところがよい。
タマネギとベーコン、チーズなんかもとても相性が良い。
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2001年 11月19日

タマネギを細切りにして、ベーコンと一緒にバターで炒め、
それをホットケーキの生地に混ぜ込んで、
ピザ用チーズも一緒に混ぜ込んで焼くだけのもの。
これは食事にもピッタリ。
もちろん、ベーコンの代わりにソーセージとかでもいいし、
マッシュルームやコーンなどを足してもおいしい。
ほかには……ヨーグルトホットケーキ。
生地にヨーグルトをたっぷり混ぜ込んで焼くだけ。
ヨーグルトの割合が多いほど、生地が膨らまずペッタンコになるけど、
そのモチッとした感じがまたいいのだ。
なんの変哲もないけど、そこにいろんなフルーツを入れれば、
またバリエーションが広がる。
みなさん、なにか楽しいバリエーションがあれば、
ぜひ教えてください!
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2001年 11月20日

“○○のもと”みたいなんって、私はあまり使わないのだが、
「ホットケーキのもと」だけはよく使う。
あれは便利だ。
たいしたものが入っているワケでもないかわりに、
いかがわしい添加物とかも入ってなさそうなので(メーカーによりけりかも)、
とにかく何にも食べるものがなく、時間もない時なんかとっても助かる。
それに、ひと工夫で何パターンかに変貌してくれるので楽しい。
前記の混ぜ込みバリエーションもそうだし、
揚げるとドーナツに、蒸せば蒸しパンになる。まあ、当たり前って感じだけど。
小さめのウインナーを爪楊枝に刺し、ゆるく溶いた生地をまとわせて油で揚げると、
アメリカンドッグのミニチュア版みたいになって、なかなかカワイイ。
バナナでやれば、おやつにもなる。
小鉢に生地を流し込んで、電子レンジで回すだけの蒸しパンは、
急いでいる時にピッタリ。
オーブンで焼いても、ちょっと感じが変わる(ただし敷き紙に注意。とてもくっつく)。
タコヤキ器に似たブタ焼き器(!?)を私は持っているのだが、
これでホットケーキを焼くと楽しいのだ!
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2001年 11月21日

ブタ焼き器とは、ブタ(全身)の形に焼ける鉄板で、一回に6個できる。
タコの代わりに豚肉を入れるワケではない。
ちなみに、この鉄板でタコ焼きは出来ない。
タコ焼き生地はとってもゆるいので、コロコロ回せないブタ型では無理がある。
やはりホットケーキが最適。
目、鼻、ほっぺたなんかに焦げ目がつき、
とってもいい表情に焼き上がってくれるのだ。
ま、いわゆる人形焼きみたいなものである。
お子さまと一緒に焼いたりなんかすると、きっと楽しいだろう。
私はまだ親にはなってない……というか、まったくのシングルなのだが、
ほんとは子供が5、6人ぐらい欲しい。
毎日ギャーギャーピーピードタバタ言いながら、賑やかに暮らしたいのだ。
こんなこと、子育てでいろんな苦労をされている方々がお読みになれば、
「何もわかっとらんっ!!」て思われそうだが、実際わかってないから仕方ない。
なにしろ親になった経験がないからねー、わかってるわ!って言ったらウソになる。
子供達とワイワイ騒ぎながら、ブタホットケーキを焼きたい。
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2001年 11月23日

余談だが、ブタホットケーキって片面はうまく顔になるが、裏面はそうはいかない。
ある程度焼けたところでひっくり返すので、
目や鼻など細かなところまで生地が入り込んでくれないのだ。
ま、それ以前に、両面に顔が付いているというのもヘンだけど。
妖怪ブタケーキって呼ぼうかな。

子供が5、6人もいたら、ブタホットケーキなんか焼いてる余裕がないだろうか。
親というのは、実際なってみないことには、
本当の苦労なんかわからないんだろうなぁ。
そして、本当の幸せ感も。
幼い頃、母がよく手作りのおやつを作ってくれた。
中でも印象に残っているのは、小学生の頃に作ってくれたパンケーキ。
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2001年 11月24日

小学生の頃、友達が家に遊びに来てくれると、
母が必ず紅茶とおやつを出してくれた。
母は、どんなに小さな子供でも一人前として対応するのがポリシーだったようで、
まだ7、8歳の友達でも、大人の客と同じようにティーカップに紅茶を入れてソーサーにのせ、
スプーンと砂糖とレモンを添えて、おやつと共にお盆にのせて部屋に運び、
どうぞ、と微笑んですすめてくれた。
「ココの家に行けば紅茶が出る」とか言って、友達が代わる代わる遊びに来てくれたものだ。
べつに、どこにでもある単なる紅茶なんだけど……。
「ほれアンタら、これ飲んどき!」と言いながら「カ○ピス」をコップに注ぎ、
水道の水でジャーッと薄めて出してくれる豪快なおばちゃんとか、
「お好み焼き買うてきたげたでぇー。半分ずつしぃ」と、
イキナリ軽食タイムを始めるニコニコおばちゃんとかも、
すごくあったかい愛情を感じられて、親しみが湧いて私は大好きだけれども、
うちの母のような対応ってどうやら珍しかったみたいで、
一部の友達にはウケていたようだった。
それがいいとか、そういうことでなく、
小さい頃って、大人扱いされるのが妙に嬉しかったりするのではないかと思う。
ある日、母が紅茶のお供にパンケーキを焼いてくれた。
カフェのメニューみたいに、
生クリームをホイップしてケーキに添え、ジャムも添えて出してくれた。
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2001年 11月25日

微笑ましいエピソードというのか、
その時の友達が、自宅に帰ってからお母さんにそのことを伝え、
うちも手作りのケーキを作ってよ〜とせがんだらしい。
そのお母さんは困った顔で、
「ウチの子がねぇ、お宅で手作りケーキと紅茶を出してくれはった言うて、
それ以来、私に作れ作れ言いますねんえ〜」
と、私の母に話していたという。
そしてその後、今度は私がその友人宅に行った時、
友人のお母さんは私の来る時間に合わせて、一生懸命にケーキを作り、
紅茶とともに出してくださったのだ。
今になって考えれば、そのお母さんはどんな気持ちだったのかな…と思いはするけど、
とにかく私はとても嬉しかった。
そのお母さんも、とても親切で優しいお人柄の方だったから、
ほんとに一生懸命やってくださったのだと思う。
お母さんっていうのは、みんな温かいなぁって思った。
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2001年 11月26日

いろんな友達のお母さんが私にどんな対応をしてくれたか、
今でも鮮やかに思い出せる。
小学生の頃なんてもう十年も前なのに(なーんてウッソぴょーん。ン十年前…かな?)
どうして覚えてるんだろうと、我ながら不思議に思う。
みなさんもきっと、幼い頃の自分に対する大人の対応って、
けっこう覚えておられるのではないだろうか。
それだけ子供というのは、大人のことをよく観察し、
相手の心の動きまで敏感に感じ取っているものなのだろう。
それが自分の親ともなると、感じ方もなおさら強いはずだ。
日々の食事を無邪気な顔してパクパク食べている子でも、
たぶん作った人の気持ちをすべて受け止めている。
たとえ仕事なんかで忙しくて手抜き料理になってしまったとしても、
そこに自分への愛情が感じられれば、それでいいのだ。
気持ちの在る食べ物は、必ずおいしい。
手間暇かけて一生懸命に作った料理を、子供達が一瞬でたいらげたら、
もちろんそれはそれで嬉しいだろうけど、
もしかしたら、作り手としては「わかってるのかな」ってガックリするかも知れない。
でもきっと、そんな懸命な思いは伝わっている。
もしその時はわからなくても、
今日の私みたいに、何十年後になって鮮明に思い出せたりするのだから。
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2001年 11月28日

確かに手抜き料理でもいい。いいんだけど、
全部インスタントとか、出来合いモノばっかりというのは、ホントやめた方がいいと思う。
きっと早死にする。
いや、出来合いモノを作っている方がおられたらすみません。
もちろん、すべて悪者だとは思ってないし、モノによるのは当然のこと。
だが一般的な話として、塩分が多すぎる!
最近の売り物は、塩分が目に見えて増加していはしまいか?
スーパーで売っている惣菜もそう、お菓子もそう、食事どころもしかり。
スナック菓子なんて、身の危険を感じるほどだ。
私は手で払い落として食べたりしているけど(そこまでして食べんでもええんやけど〜)、
あれが世間でウケる濃度なのかと思うと、
なんだか世の中どないなってんねん?って思うのだ。
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2001年 11月29日

もうほんとにね、添加物がいい悪いとか、愛情がどうとかいうとこは横に置いておいて、
とにかく塩辛いのよ。
そう思いません??
まぁ原因のひとつは、最近よく話題にもなっているが、
亜鉛不足による味覚障害だろう。
重度の障害なら気付くが、ほんの少し味覚を感じにくい、ぐらいの軽度のものなら、
いったい何人の人が陥っているか計り知れない。
そりゃ私自身だって、そうでないとは言いきれないが。実験してないし……。
でも、某ポテトスナック菓子のCMで「いくらでもいけそう〜!」とか言ってるヤツ、
あんな塩辛いモン、いくらでもいけるかぁ〜って思う。
亜鉛不足を引き起こしている大きな原因のひとつが、添加物の摂りすぎ(※)なのだから、
「横に置いておく」と言っても、添加物はやっぱり悪いというところに落ち着くのだが、
この味覚障害のせいで塩分をどんどん摂っていると、
ほんとに命にかかわるような病気を引き起こすことになりかねない。
結局こうやって、危険な悪循環は着々と進んでゆく。
この悪循環を螺旋階段のようにグルグル回って進んでいるうちに、
塩分もちょっとずつアップしていったのだろう。
世間一般の「味の濃さのエスカレート」は、
まさにそれが全国規模で進行している証拠なのではないか。

※ご存じだと思いますが参考まで。
亜鉛は毎日の食事をある程度キチンと摂っていれば不足しないものらしいのですが、
インスタント食品や加工品に含まれている添加物には、
せっかく摂取した亜鉛が体内に吸収されるのを妨げたり、
体内にある亜鉛を排泄してしまうものが含まれているそうです。
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2001年 11月30日

もちろん、世の中、味覚障害の人で溢れかえっているワケではないだろう。
それなのに、なぜ濃い味ばかり増幅しているのか。
ここに、また別の危険な悪循環がある。
それが、「濃い方が文句が出にくい」という事実。
料理店へ取材に行った時、何人かの料理人さんからこんな嘆きの言葉を聞いた。
「最近、今まで通りの味付けやとね、お客さんから“水くさい!!”って言われることがあるんですわ。
“味がついてない”とかね。
濃い味付けにしといたら、“ちょっと味が濃いなぁ”と思わはるお客さんはあるやろうけど、
文句はあんまり言わぁらへんのです。
それでだんだん濃うなってしまうんですわ。
ほんまはこんな塩辛い料理、私は作りたぁないねんけどねぇ」
時代ですな、と、その料理人さんは苦笑いされた。
味が薄い=水っぽい=マズイと感じる。
マズけりゃ、文句のひとつも言いたくなるものだ。
「この料理、マズイぞ!」と言われりゃ、料理店としては非常に困る。
逆に“濃い”と感じる人は、「私の口には合わないなー」と思いはするけど、
わざわざ店員を呼んで「味が濃い!」とダメ出しすることは少ない。
確率的に、濃くしておくほうが文句が少ないわけである。
商売とは難しいもので、
不本意ながらも無難な方を選ばざるを得ない場合だって、多々あるだろう。
塩分はすぐに慣れる。
そうして、また塩辛味に拍車がかかっていくのだ。
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2001年 12月2日

もし、一般的な味付けというものが、
味覚障害によって塩分に鈍感になっている人に照準を合わせているとしたら、
これに慣れてしまうことがどれほど恐ろしいか!
でも、もしそうだとしたら、塩分がどうのこうのという前に、
味覚障害のほうがよっぽど問題かもしれない。
さっき、某情報系テレビ番組でちょうど「亜鉛不足」についてやってたけど(※)、
亜鉛の不足レベルは、若い世代のほうがヒドイみたいだった。
まぁ、そりゃそうだろうなぁと思う。
私を含め、ある程度の世代以上の人間は、
インスタントものや加工食品ばかりの食生活を続けることに、
なんとなく“罪悪感”を抱くのではないだろうか。
なんだかわからないが、後ろめたいような気がしてしまう。
その後ろめたさの背景にあるものは、いわば「家庭料理神話」みたいな感覚かも知れないから、
この罪悪感についてはよく考えてみる余地があるとは思うけど、
少なくとも、添加物への違和感のようなものを根本的に持ち合わせている世代ではある。
しかし、今の若い世代はどうなんだろう?
べつに「今の若モンはけしからん!」とかいうことではなくて、
そういう食生活を続ける事に対する抵抗感は、かなり薄れているのではないかと思うのだ。

※前述した、亜鉛の体内への吸収を妨げる添加物の名称は「ポリリン酸」だと言ってました。
ほとんどのインスタント食品や加工食品に含まれているそうです。
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2001年 12月5日

しかし、若い世代の話でもないなぁ……。
これまた某テレビ番組で、
「今日の晩ごはんは何?」と電話で親に尋ねるっていうコーナーがあるのだが、
たまにビックリする会話が交わされることがある。
このあいだもあった。
ある女子高生。電話の向こうで母親が「今晩は親子丼」と答えたところ、
「ええ〜、それだけなん?」と不満げに言った。
すると母親、「ほなアンタ、ドーナツ食べてから帰りなさい。それでちょうどええやろ。」
「そうやな、そうするわ」って、チョット!!
どこがちょうどええねん!?
炭水化物ばっかりやん。
たまたまそういう日もあっただけ、というならいいのだが、
この親子の会話からすると、この食生活は充分OK!……みたいなのである。
どーですか、皆さんドーナツと親子丼の夕食……。
どーですか、うどんとご飯。
あ、いや話が飛びました。すんません。
でも、大阪の人々はなんでうどんとご飯食べんの?っていうのが、
ずーっと私の頭ン中で渦巻いている疑問なのだ。
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2001年 12月6日

あ、い、いやぁ、これは何にも悪いと言ってるワケではありませんのです。
「ドーナツと親子丼」とはレベルが全然違う。
私も、うどんとかやくご飯とか、パスタとパンとか、大好きです。
食べます。
ただこれは私の勝手な好みの問題でしかないのだが、
普段の食事の場合、白ご飯には何らかの「おかず」が必要だと私は認識している。
うどんと白ご飯を食べる場合、うどんのどの部分を「おかず」にするのか、
これが私の中での重大な問題なのである。
どういう手順でうどんとご飯を食べたらいいのか、アタフタしてしまいそうなのだ。
うどんの麺そのものをアテにご飯を食べるのは、ちょっと不自然な気がする。
では、汁か。
汁は確かに、しょうゆ味だし、ネギなんかも香ってアテに為りうる。あっ!もしかして七味?
でもなぁ……汁か?
天ぷらでものせてくれりゃ、充分おかずとして捉えられるんだけどなぁ……。
大阪のみなさま、どうか私の疑問を解いてくだされ。
このあいだ、成り行きで「焼きそば&ご飯セット」を食べる機会に恵まれた。
お好み焼き店に入ったのだが、「昼間はこれしかやってない」と言われ、
急いでいたので食べたのだ。
だが、これはけっこうイケた。
考えてみれば、焼きそばパンなどは一般的においしいと認識されているんだから、
そんなに不思議感がなくて当然だ。
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2001年 12月7日

こう考えてみると、「ドーナツと親子丼」だけ責めるワケにもいかないような気がしてきた。
じゃあ、あの親子の会話も、それほどビックリするものでもないのか。
ムムム…………。
まあねえ、栄養をキッチリ考えて食事していれば死なないものでもない。
現に、毎日、栄養面までしっかり気遣ったおいしい手料理で私達を育ててくれた母は、
原因不明の病気でこの世を去ってしまった。
病気になる理由として、思い当たるフシがなーんにもないのだ。
要は、「だから、食生活なんてどーでもいいや」と思うのか、
それともやっぱり、食生活によって出来る限り自分の身体を維持していこうとするのか、
はたまた、高級料亭通いで欲求を満たすのを第一とするのか。
その姿勢こそが、その人の生き方だと思う。
だから、毎日の食生活はその人の生き方のあらわれだ。
外食を極める人も生き方、
コンビニ弁当ばかりで過ごす人も生き方、
健康食品マニアの食卓も、生き方。
みなさんは日々、どんな食生活を送っていますか?
これから、どんな食生活を送りたいですか?
私は、誰かと楽しく料理を作って、誰かと楽しく食事して、
自分に出来るぶんだけでも、この身体を維持できたらいいな…と思っている。
脂肪は減らしたいけどね〜。
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