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【9】     2001年 1月21日〜2月25日
      島とうがらし、沖縄そば、バレンタインの話

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       常時更新、連続エッセイ

 人生、食べるが勝ち! 

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2002年 1月21日

どこやらで聞いたのですが、鷹の爪って、青い実もイケルんですってねー。
みなさん、ご存じでした?
赤くなってこそ鷹の爪、とばかり思ってました。
当然、青臭みはあるでしょうが、赤い実とは違って甘みも持ち合わせているそうです。
刻んで薬味にすると、風味があっていいんだとか。
今期の鷹の爪の実はもうぜ〜んぶ収穫し終わってしまったので、
また春が来たら、苗を購入して育てようかな。
青い実もぜひ、試してみたいものです。
さて、鷹の爪に似たとうがらしで、沖縄の「島とうがらし」はイイですよね。
初めて島とうがらしに出合ったのは、
沖縄料理の食堂みたいな店のテーブルにのっていた、謎のガラス瓶です。
メニューの横に、爪楊枝などと並んでさりげなく置かれてあったその瓶には、
オレンジ色をした小ぶりのとうがらしが、透明な液体にプカプカ浮かんでいました。
「チリオイルみたいなものかなぁ……?」と思ったのですが、
振ってみると、完全にシャバシャバの液体。
「酢か?」と思い匂いでみたら、酒の匂いがします。
そう、これこそ沖縄ならではの香辛料、島とうがらしの泡盛漬け「コーレーグース」だったのです。
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2002年 1月23日

これは今や、沖縄料理のアクセントとして有名ですよね。
あのクシャクシャ麺がおいしい沖縄そばには欠かせないし、
ゴーヤチャンプルなどにも、炒め終わりに数滴たらせばたちまち沖縄の味です!
でも私がここで出合った時は、まだ今のような沖縄ブームが巻き起こる寸前だったもので、
ぜんぜん知りませんでした。
これがですね、辛そうに見えないんですね。
ともすれば、ジャァ〜〜ってかけてしまいたくなる雰囲気。
念のため、チョビッと手の平にたらして舐めてみましたら、
これは甘く見てはいけません。
見た目とは裏腹に、かなりのピリ辛度!
そして、香りもたっぷり。
辛みと泡盛の豊潤な香りがとても効果的に広がり、
料理の味わいが断然、引き立てられるんですよねー。
すっかり気に入って、今では沖縄展に行くと必ず購入しては愛用しています。
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2002年 1月24日

聞くところによると、この「コーレーグース」、
島とうがらしの実が赤いうちは、泡盛をどんどん継ぎたして使えるんだそうです。
しかし、うちでは泡盛のほうを常備してないからなぁ……。
液体を使い切ってしまったら、実を瓶から取り出して(細口の瓶なのでけっこう難しいのですが…)
みじん切りにして炒め物などに加えています。
泡盛の香りを存分に含んだとうがらしの実は、料理をとっても豊潤な味わいにしてくれます。
ところで、島とうがらしの実そのものって、
沖縄に行かないとなかなか手に入れられないんでしょうかね?
泡盛に漬かっている姿しか、私は未だに見たことがありません。
「コーレーグース」って一見、単に瓶に島とうがらしを入れて、
泡盛をジャーッて注いで寝かせただけのように思えるのですが、
じつはそれぞれの家庭の味があるそうですね。
どこに、どんな工夫があるのでしょう??
それが知りたいなぁ……。
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2002年 1月25日

……と思って、さっそく作り方を調べてみました。
が、やっぱり島とうがらしの実を、泡盛の中にポチャンポチャンと漬けるだけみたいですわ。
2、3カ月ほど待てば、とうがらしの辛みと香りが泡盛の中に充分に溶け込むらしいですが、
一年ほど熟成させれば、なおいっそうまろやかになるのだそうです。
それに前述しましたが、泡盛を何度も継ぎたして使えるんですから、
そのうち、かなり年季の入ったコーレーグースに変化していったりもするんでしょうね。
当然ながら、漬け込む泡盛によっても味わいが変わってくるのですから、
やっぱりその種類と期間によって、家庭それぞれの味になる、ということなのでしょう。
人によっては、泡盛の古酒(クース)に漬け込むのを好む人もいるとか。
古酒好きの私としましては、これは大変に興味を惹かれます。
沖縄みやげに買った、ほとんどウイスキーのような色と香りと味の古酒、
ん〜これが美味しかったんですよねぇ。
これに島とうがらしを漬け込んだら、贅沢なほどコクのあるコーレーグースが出来るんだろうなぁ。
これを、沖縄そばにポトリ。たちまち香りがホワァ〜……。
ん〜やってみたい!
しかし、古酒はもう手元に残っていない。
まず古酒を手に入れなければ……。
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2002年 1月27日

ああ麗しの沖縄そば……その旅行に行った時、毎日キッチリ食べました。
5日間ほど滞在したのですが、毎日必ず1回は食べましたよ。
なんか妙にクセになるのです、あれは。
じつは最初に食べた時、「ん…なんかモッサリした麺やなぁ〜」って思ったのです。
モッサリっていうと沖縄の方に失礼な感じですが、
なんと申しますか、シュパッとしたキレがない感じを受けたのです。
沖縄そばって、どちらかというとラーメンの太麺みたいなイメージがあって、
あのきしめんタイプで少しちぢれの入った、喜多方ラーメンに近いような気がするのですが、
喜多方ラーメンはツルリとしてコシがあり、キレがありました。
しかしこの沖縄そばはというと、なんか柔らか〜くて、とってもほんわか優しい感じなのです。
私、ラーメンは堅ゆでが好きなので、ちょっと頼りない気もしました。
が、しかし!
これがなぜか、クセになるんですねぇ。そこんとこが美味しいのです。
後で調べてわかったんですが、麺の製法がかなり独特なんだそうですね、沖縄そばって。
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2002年 1月28日

何が違うかと申しますと、小麦粉100%の麺…つまりうどんみたいな感じなんですが、
製麺されてからの行程が珍しいのです。
なんと、あらかじめ茹でてしまって、湯からあげたら‘油’をまぶし(!)、
そのまま放置するんだそうです。
「えっ??」て思いません?
そんなことして、ええの?って……。
エライ先に茹でておく、というだけでもオドロキなんですが、
それを水で冷やすこともなく、なんと油まみれにしてしまって、
あの沖縄の温い気温の中で放っておくのです。
中には扇風機で冷やすところもあるらしいですが。
ま、考えたらパスタでも、水にはさらさずにオリーブオイルなんかをまぶすので、
そんなにビックリしなくても……いえ、しかしですね、
やっぱり置いておくのはどうかと思いません?普通。
ところがどっこい!
この油がですね、置いておくうちに麺にじんわり染み込んでゆき、
ゆっくり乾燥するにともなって、表面から徐々に堅くなっていくんですって。
これでこそ、あの独特の食感の麺が生み出されるってワケです。
面白いですよねぇ〜。
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2002年 1月29日

それをですね、食べる前にもう一度湯通しするんだそうです。
自然乾燥なので、店を訪れる時間によっても食感が違ってくるそうですよ。
つまり、朝に茹でてからどのぐらい乾燥が進んだか、
早いうちなら柔らかめの麺、おそがけに行けば堅めの麺を味わえるというワケですね。
今度いつか、沖縄旅行に行く際には、これを覚えておいて比べてみよ〜っと。
沖縄そばの独特さは麺だけでなく、スープも変わってるんですよねー。
私が毎日食べた時も不思議に思ったんですが、
店によって、透明だったり濁ってたりするんです。
同じ「沖縄そば」を食べてるんだから、スープの基本はだいたい共通してそうなもんでしょ〜?
でも、見た目からしてぜんぜん違うんですよね、コレがまた。
しかし食べてみると、やっぱり「沖縄そば」の味なんですよねー、ふむぅ〜。
「なんか、カツオのあっさりした香りがするねんけどぉー、
とんこつスープみたいなコクもあるみたいな気がするなぁ〜どないなってんねんろ〜?」
……なんて呑気につぶやきながら食べてたんですが、
じつは全くそのままだったんです。
とんこつスープとカツオだしを合わせたスープ……なーんですって。
なので、その割合によって、濁り方も違ってくるってことなんですねぇ。
なるほど〜納得だ。
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2002年 1月30日

そして、具は迫力満点のラフティー。
私の場合、沖縄そば欲求の半分はコレが食べたいがため、だったかも知れません。
いわゆる、豚の三枚肉の煮込みです。
おかずの豚と主食の麺、という感じで、
肉をかじりつつ、麺をズルズルとやるのがよろしいのです。
この具がソーキ、つまりあばら肉の煮込みですと、「ソーキそば」と呼ばれ、
その名はもはや、「沖縄そば」よりポピュラーかもしれません。
しかし、これらよりも一段と強烈に沖縄らしさを感じられるのが、
「てびちそば」ですね。
てびちとは、そう、手……というか、足というか。
豚足です。
これがドドンと2本、まるで「どうぞ召し上がれ〜」とでも言っているかのように、
三つ指立ててのっかってきた日にゃぁアンタ、
「おおーっ!私は沖縄にいるんだにゃぁ〜」と胸一杯に喜びを感じられるのであります。
でもこのてびち、皮ごと煮てあるものですから、
かすかに口の内部をチクチクくすぐる“うぶ毛”がけっこう気になるんですよねぇ。
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2002年 1月31日

いやまぁ、実際「三つ指立てて」出てくるわけではないんですけどね、
スーパーなんかで売られている姿は、確かに三つ指立てて棚に並んでましたのよー。
それと、とても大事なことをさっき発見しました。
昨日、「ラフティー」と書き記しましたが、本来は「らふてー」が正しいそうです。
さらに「てびち」と書いたのも間違いらしく、正確には「てぃびち」だということでした。
ある資料に、そう書かれていました。
お詫びして訂正します。
間違って書いた本人が言うのもヘンですが、こういうことってすごく重要。
料理の名前は、料理と共にその地方で育った文化のひとつだから、
軽んじてはいけませんものね。
じつは昨日も、いろんなホームページを見て調べたんですけど、
かなり一般的に「らふてぃー」「てびち」と書かれていたんです。
そして今日、たまたま見たページによると、それは違うんだそうです。
地元でもだんだん呼び方が変わってきているそうで、嘆きの声が書かれてありました。
実際はどれを信じていいものやら、私も資料を見ただけなのでよくわかりませんが……。
いやぁ言葉って、ほんっとに難しいですねぇ。ではまた映画の世界で会いま…じゃなくて…。
特に話し言葉は、文字で伝えるには限界がありますもんねー。
文字では、細かな発音までは表し切れません。
そういう意味では、これらの名前でも、
「てびち」が完全に間違いで、「てぃびち」と書けばバッチリ正解なのかと問われると、
これまた、そうは言い切れないのですよね。
「てぃびち」の方が本来の呼び名により近いから、それが固有名詞として定着しただけ、
……と言ってしまえばそれまでなんですが、
固有名詞として代々受け継がれて、人々の中に浸透してきたものである以上、
やっぱり大事にすべきですよね。
話がすっかり逸れましたが、てぃびちのうぶ毛の話でした……。
とにかく本当にチクチクするんですよー。
それも、すっごく微妙に。コショコショって。
長くなるので、また明日(引っ張るのかよ〜)。
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2002年 2月2日

ワタクシ、うそをついてしまいました。
また明日、と書いておいて、明後日になってしまいました。すみません。
豚さんのうぶ毛なんですがね、
これが口の中で、舌やら上あごやらをコショコショ撫でるのです。
これがどうもね……人によっては快感(?)って人もおありかと思いますが、
私はあんまり……。
これも店によって違い、気になる店と気にならない店がありました。
だいたい、こういううぶ毛とかって、バーナーで焼き切ったりしますよね。
そういう処理をどれほどしてあるかの違いなんでしょうけど、
これだけ食感が変わるんだし、ぜひ処理しておいていただけると嬉しいです。
そうそう、「皮のチクチク」と言えば思い出すものが!
それは「コウモリのスープ」。
あ、いえ私が体験したわけではありませんよ。
ずーっと前、変なモノばっかり食べるテレビ番組で見たのです。
しかし、こんなこと本当にするんでしょうか、
どっかの国で、鍋にコウモリを一匹丸ごと放り込んで(!)、
ただ煮込んだだけのスープなのです。
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2002年 2月4日

そしたら、スープの中がコウモリさんのうぶ毛だらけになるそうで、
飲むと口の中がチクチクするんだとか言ってました。
ま、ああいうのは面白半分にやってるだけなんでしょうね、きっと……。
例えコウモリのスープを飲む習慣があるとしても、
そんなチクチクは気持ちよくないから何とか考えるでしょう、普通。
コショコショの方がだいぶんマシな気がする……。
実は案外、それこそが快感……だったりして?

おっと話がまた逸れてしまいました……。快感について書いてるんじゃなかったわ。
沖縄の食文化はいいですよねー。
とくに豚肉は「鳴き声以外は食べる」っていうほど、すべてをキレイに使うんですよねー。
これって、ほんとに素晴らしいことだと思います。
鯨だって、日本では本当に隅から隅まで利用して、捨てることなんてなかった、
だからこそ捕鯨は文化だと言えると思うんです。
アブラだけ採取して捨てるような捕鯨と、同レベルで議論しないで欲しいと思います。
わわ、話逸れまくり〜。
豚でした。
初めて沖縄に行った時、「ミミガー」って何?と思ったら耳だった。
「ガーって言われても……」と思いましたが、
ご存じ豚の顔「チラガー」とか、一連の呼び方なんですよね〜。
しかしあれは、クセになる美味しさですよねぇ〜。
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2002年 2月5日

「軟骨」というものは、あの硬いけど硬すぎずっていうちょうど良さがいいんですよね。
鶏の軟骨なんかを塩して炭火で焙ったりなんかしますと、
ビールや日本酒のアテにピッタリです。
ミミガーも軟骨がイカす(死語)わけで、
こちらの軟骨は薄くスライスしていただくのが常のようです。
豚の耳をよく掃除した後、ゆでて、薄〜く切っていくと、
皮、軟骨、皮と、美しく三層になった物体になります。
これがポイントで、軟骨だけとか、皮だけならこんなに珍味に思えないでしょうが、
この三層がなかなか、素晴らしいバランスを醸し出しているんですね。
いやぁ〜耳というのは、うまいこと出来てるもんです(?)。
私は残念ながら、このスライスされたものしか買ったことがありませんが。
やっぱり切る時には、耳を切ってるぞぉ〜って感じがするのかなぁ……。
このスライスミミガー、辛子醤油なんかでストレートに食べてももちろん美味しいし、
サラダに添えたり、ピーナッツ味噌で和えたりしてもウマイんですよねぇ。
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2002年 2月8日

ミミガーって、何で沖縄でしか食べないんでしょうねぇもったいない!
豚肉は全国どこでも溢れるほど売ってるんだし、
それだけ耳もあるはずなんだから、ぜひ沖縄食文化を見習って有効活用したいものです。
売ったらけっこう売れると思いますがねー。
最近、たまに売ってますが、ほんとにごくごくたま〜〜にしか出合いませんし……。
長寿県として見直されている今ならきっと、
沖縄ブームの勢いも借りて広めることが出来るハズ!
ゴーヤだって、急速に普及しましたよね。
まぁ売られているのは九州産のものがほとんどで、味もかなり違うといいますが。
(九州のものの方が、苦味が柔らかで食べやすいみたいです。
沖縄の野菜は、まだ仕入れの面でいろいろ問題があるそうで、
なかなかスーパーなどでは並ばないんだと、沖縄野菜を扱ってる人がおっしゃってました。)
でも、ミミガーならどこでもきっと余っているのでは?
業者さん、ぜひとも販売してくださいな!
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2002年 2月11日

さて、なにかタイムリーな話題でも、と思って、
じつは昨日、バレンタインデー話を書き始めたんですが、
乗り気になれずやめてしまいました。
いかんせん現在、それほどハッピーな気分になれる項目がないため、
気が進まないんですねぇ。いやはやなんとも……。
それにしてもこの時期、チョコレート業界はさぞかし“ニンマ〜リ”なんでしょうな。
こういう商業主義に喜び勇んで乗っかる行為って、もともと好きではないんですが、
それでも考えてみると、小学生の頃からチョコをあげ始め、
以来、誰にも何にもあげなかった年は皆無。
……けっこう乗っかってますね。
ま、こういうのは、うまく利用してこそナンボですわ。
いえ、決して「ホワイトデーの倍返しを狙って儲けろ」と、
そそのかしているのではありませんわよ。
この機会を借りて、どうしても伝えられなかった想いを伝えられるのなら、
それはそれでいいかもね、ってネ。
ただねー、やっぱり業界の“ニンマ〜リ”してる顔が思い浮かんでしまって、
ロマンティックな気分が吹っ飛ぶんですよねぇ……。
私ってヒネくれ者かしらん?
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2002年 2月12日

ここのところ、わりと時間に余裕のある生活を送っているので、
なんかテキトーなお菓子でも作って、同居人のオトコ達(肉親)に貢いでおこうか、
……と思いまして、材料を買ってまいりました。
そんな大層なものは作るつもりナシ!なので、
スーパーで生クリームとか果物を仕入れただけなのですが、
通りがかった製菓材料コーナーは、いつにない人だかり!
バレンタインの特設コーナー、ラッピングカウンターなどなど、
それはもうすっごい賑わいでしたよ〜。
ほんとに影響力の大きいイベントですねぇ。
ほぅ〜(傍観……)。

チョコレート系ケーキの代表といえばもちろん「ザッハトルテ」!
私のだぁ〜い好きなケーキのひとつです。
重けりゃ重いほど好きです。
が、今回は作りません…。
あれって何度も焼きましたが、生地はまぁまぁうまく出来るんですよねぇ。
そんなに難しくないので。
問題は、チョココーティングです!
よくテレビなどで見ますよね、ケーキ専門店とかで作ってるところ。
あんな贅沢なチョコの使い方、家庭で出来ますかいなっ!!
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2002年 2月14日

え、どんなんかって?
よくぞ聞いてくださった、もうそれはそれは大胆で贅沢!
まず大きなホールケーキを金網の上にのせ、
そこへ溶かしたチョコレートをドッッッバアァーーー!
うわわ〜なんぼ掛けんねん〜と、画面の向こうのパティシエに思わず叫んでしまう量。
そして表面をヘラでチョチョイと均しますと、
ダラダラダラァ〜〜〜とチョコレート液が洪水のように側面を流れ落ちます。
こうやってですよ、
どこからも生地が全く見えなくなるように、カンペキに覆い尽くすのです。
こんなダイナミックなチョコレートの使い方、家庭で出来ますぅ〜?
でも、その流れ落ちてしまって固まったチョコをパリポリと食べると、
これがまたおいしいんですよねぇ〜ウヒヒ。
コーティング用のチョコって、溶けやすくしてあるせいか、
やたら口溶け感が良くておいしいんですよねぇ〜ウヒヒヒヒ。

……ということは、べつに贅沢ってこともないか。
最終的には落ちたのも余ったのも、もちろん溶かした時にボウルの縁にくっついたのも、
すべて食べ尽くすんだから、同じことですよね。
じゃぁいいっか、家庭でも大量のチョコでコーティングすれば……って、
なんか一人で勝手に結論に達してしまいました…し、失礼!
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2002年 2月15日

そうそう、ちなみに私の作ったものもいちおう書いておきますと、
ストロベリーヨーグルトムースにしました。
簡単です〜♪
食べた人の第一声は……「酔っぱらう」。
いやぁ〜ついお酒をトポトポトポォ〜っと……ね。
ムース生地に混ぜ込む苺なんですが、
レシピに「刻んだ苺に赤ワインをまぶして下味をつけておく」と書かれていたので、
赤ワイン出血大サービス、ついでにラム酒もタップリ入れてみました。
そして付け汁ごとザバァーと混ぜ込んで、その結果が“酔っぱらいムース”です。
ま、いいじゃん。(性格出てる?)
ムース作りは思うに、ゼラチンの割合と、生クリームの泡立て加減がポイントですかね。
ゼラチンを多く使ってしっかり固めれば、形はいいがプリプリしすぎるし、
少なければ柔らかく口触りがいいけど型くずれしがち。
間をうまくとった、バランスのいい仕上がりにできると成功ですね。
それと、口溶け感は生クリームの泡立て具合に左右されるでしょうから、
自分の好みに合わせて、けっこうよく泡立ててみました。
長方形の容器に、バカでっかい苺を丸ごとゴロリンコと6個入れたら、
カットするのに苦労しました。
お菓子を作ってると、なんだかシアワセ〜。もちろん食べるのもね!
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2002年 2月16日

みなさまのバレンタインデー、どんな日でしたか?
私は上記のごとく酔っぱらいデーとして終わりました。
「こういうのあんまり好きではない」って書いたん誰やねん?と言われそうなんですが、
私も今まで、いろんなバレンタインデーを過ごしてまいったのでござります。
が、なぜかロマンティックな場面がひとっつも思い浮かびません……。
なんでやね〜ん!(エーン……)
しかしまぁ、強く記憶に残っているエピソードもいくつかあります。
ちょっとだけ公開(?)してみますとですね……。

やっぱり、初めてチョコをあげた時のことは、今だにハッキリ覚えてますね。
相手は、初恋の彼。
ドッキンドッキンと身体中に響き渡った心臓の音、あれは忘れることができません。
小学校低学年の頃でした。
買い物から帰宅した母が、私にチョコレートを差し出したところから記憶は始まります。
「○○君にあげるんやろ?」と、ニコニコ笑う母の顔。
それは、小さなビニール製のサイフに、コインチョコが入ったものでした。
そのチョコに、手紙を添えて封筒に入れ、自転車で彼の家まで届けにいったのが、
私のバレンタインデー初体験だったのです。
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2002年 2月17日

直接、手渡す勇気がなかったもので、ポストへ入れることにしました。
彼の自宅はごく一般的な一軒家。
玄関のドアのすぐ脇にポストが備えてあるので、
封筒を入れる時の「ガチャン」という音が、どうも家の中にも聞こえそうなのが大問題。
「音を聞いて本人が出てきたらどーしよー」だとか、
「両親に会ってしまったら何て言おう」とか思うと、とにかくハラハラ……。
家の前まで来たのに緊張のあまり通り過ぎ、
そのままどんどん自転車を走らせ、なんだか遠いところまでサイクリングしてしまって、
「ああ〜何やってるんやろぉ〜私……」と落ち込んでしまう始末。
思い直してまた彼の家へ向かい、「今度こそ!」と決意してポストに手を伸ばしたのですが、
家の中から誰かの声が聞こえて心臓が止まりかけ、またもや通過……。
さっきより遠いところまでサイクリングしてる自分に気付いた時、
あまりの情けなさに気分が悪くなってきたのでした。
それでも「このまま何時間もサイクリングしていてはイケナイのだ!」と気力を奮い立たせ、
3度目の挑戦でついに「エイッッッ!!!」とポストに手を伸ばしたのです。
そして逃げるように、まるで犯人が現場を去るようにピュゥーーーッ!と走り去った私。
真冬なのに手は汗でビッショリ、心臓の音が頭の中で鳴りまくり。
息絶え絶えになりながら家へと帰り着いたとたん、電話のベルが鳴りました。
「チョコレートありがとう」という彼の声を聞いた時には、もう天にも舞い上がる気分!
でも……このあまりに速い反応、もしかして彼は私が3回も家の前を通り過ぎたこと、
見てたかも知れませんよね……カッコ悪ぅ〜〜〜!
もう20数年も前のことなのに、昨日のことのように思い出せる大イベントでした。
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2002年 2月19日

高校時代、先生に惚れちゃったことがありました。
とても好きで、放課後には毎日のように職員室へ押し掛け、
先生の隣りにイスを持っていって座ってました。
時には先生より先に職員室に行き、散らかった先生のデスクを片付けてスペースを空け、
そこでコーヒーを飲みながら勝手にくつろいだりしてました。
なんちゅー迷惑な奴。
でもちゃんと先生用のマグカップも洗って、
ミルクたっぷりコーヒーをお作り申し上げていたのですよ。
「先生の分も作っといたでぇ〜」とか言って。
オイオイ、“ため口”かよ!
先生はすごく汗かきで、誕生日には「ブタ扇風機」をプレゼントし、
ついでに自分も同じ扇風機を買って部屋に置いて「ペアルックやぁ〜」と喜んでいる、
とってもアホな私だったのです。(今もアホ?)
で、あんまりいつも迷惑ばっかりかけているので、
バレンタインデーに何か贈ろうと思い立ったのでございます。
職員室で使える実用的なもので、我が愛の伝わるもの……。
「そうだ、ウォールポケットを作ろう!」
とまぁ、思いつきで決めたワケです。
なんてことない物ではありますが、手作りの品を使って欲しいという乙女心の表れですよ〜。
こうして、家庭科の時間にスカートを縫っているフリをしながら、
プレゼント製作が始まったのでした。
授業中かよ!!
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2002年 2月25日

たいへん失礼いたしました!やっとパソコン復帰です!!
なんか急におかしくなって、中身をすっかり入れ替えねばならなかったんです。
さっさと続きを書くとしましょう。

えーっと、自分で考えたオリジナルデザインがですね、
真っ黒な顔をベースに、ドラエモンみたいな目を付けて、
真っ赤なデッカイ口をポケットにするという、ベタベタなものでして……。
「スカートを縫っているフリをしながら」と言っても、
こんなものを縫ってたらすぐバレますよね。
…が、なぜかバレずにちゃんと出来上がったんですねぇコレがまた。
けっこう私、「人の目を盗んで」やる作業が得意だったもので。
エヘヘ。
そしてバレンタイン当日。
一生懸命えらんだ本命チョコと共に、「ハイ、これ授業中に作ってん」と言って先生に手渡しました。
私ってとっても正直者〜。
ちなみに、私が選び抜いた本命チョコとは、「蛍光灯チョコ」。
本物の蛍光灯みたいに、段ボール紙のカバーがついていて、
その中に蛍光灯の形をした容器が入っていて、さらにその中にチョコが入っているんです。
なんでそれが本命チョコやねん?!…とお思いですか。ごもっとも!!
私も、今となってはよくわかりません……フム〜???
ちなみにちなみに、義理チョコは「電球チョコ」でした。
これもよ〜わからん…。
でも先生は、私が卒業するまでずっと、職員室にそのウォールポケットを掛けてくださってました。
めっちゃ目立つのに〜。その上、あまり役に立ってそうにありませんでした。
先生、気を遣ってくださってたんでしょうねぇ。ほんとに優しい先生でした。
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